第2話 許しませんよ。どうして許してもらえるなんて思えるのかしら 14歳にもなって駄々をこねないで下さい。 貴女が悪いんですからね、自業自得ですよ

 「許して、ここから出してお姉様」

 妹は瓶の中で無様に駄々をこねています。

まったく、14歳にもなって駄々をこねるなんて、なんという醜態でしょう。

生きてて恥ずかしくないのでしょうか。

恥ずかしいと思って下さい。

甘やかされて育ったので恥ずかしいという事も知らないのでしょうか。

死んで下さい。と言おうとしたのですが、この瓶の中では死ぬ事もできないので無理ですね(笑)

この瓶は地球が滅んでも壊れないので永遠に苦しんで下さい。

終わりなんてありません。

貴女が私にしてきた事に比べれば軽すぎる罰ですよ。

こんな罰ですむだけ感謝してください。

私は優しすぎるのが唯一の欠点だと誰にも言われたことがないけれど、私はそう思っています。

やはり、実の妹には情があり、こんなぬるいざまぁにしてしまいました。

しかし、妹を許す事はできません。今まで私を虐げてきて、なんで許されると思ってるのでしょうか。

 「許しませんよ。どうして許してもらえるなんて思えるのかしら。

貴女を助けて私になんの利益がるのかしら。何の利益もないわ。

無駄飯食らいで臭くて私の物をなんでも欲しがり奪い、そんなクズなんで許して

なんの利益があるというのかしら。教えてよねぇ」

 聞いてはみましたが妹を助ける理由も利益もあるはずがありません。

 「助けてくれたら、もうお姉様のお菓子を奪ったりしないわ」

 はぁー。そんなの1歳の子供でもできる人間として当然の事なのですが。

14歳にもなって、"もうお姉様のお菓子を奪ったりしない"それがなんなのでしょうか。

 甘やかされて育ち甘い物をたらふく食べてクソデブになり、こんな醜く価値のない生き物が他に存在

するのでしょうか。

それが何でよりにもよって私の妹なのでしょうか。

 私より不幸な人間は存在しないでしょう。

私が今までの生命で最も不幸な存在でしょう。

私より後にも私より不幸な人間は存在しないでしょう。

なので、妹を1人ざまぁしようが罪にはならないのです。

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