第36話

 B区では大規模なノウハウによる都市開発プロジェクトで、酔っても事故が起きない道路が整備され、飲酒運転は注意されるだけなのだ。

 食後は少し運動しようと、河守が歩きたいと言った。

 云話事シーサイドホテルの周辺には公園がある。

 云話事ビバリーヒルズ公園。

 その名のとうりに丘の上にあるB区を一望できる公園だ。


「ねえ。あそこの星。手が届きそう……」

 河守が満点の夜空を彩る星々に手をさし向けていた。

「さすがに僕でも、金で買った時がないな……」

 僕は酔い覚ましに夜風を受けていた。

「雷蔵さん……あなたと会えて……よかった」

 河守が僕に軽くキスをした。

「さあ、軽く運動して日本を救いましょ!!」

 僕たちは子供用の滑り台に競って乗り出した。







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