第34話 食い気味
「しの、こうしてっていうか、『しの、悪りぃな』ってそこはある」
「悪いなって思うの?」
「当たり前だろ、おまえ」
「そう書いてあった。そう思わせちゃダメなんだって」
「いやそりゃ思うだろ、普通におまえw」
「あはははは」
「おまえバカじゃないの?そんな本捨てちまえ、アホ」
「あはははは」
「そんな本捨てちまえって」
「捨てちまえってwwwあはははは」
「はぁ?」
「おなか痛いwおもしろ~いw」
「オレが面白いよ」
「面白いwほんと面白いよ、おにいちゃんって」
「捨てちまえってほんと」
「ふふふふw」
「わけのわかんない本は捨てちまえ」
「ふははははwほんと?だって思わない?ほんと?悪いなって思わせちゃったとするじゃん。彼氏、とかに。彼氏にさ。あ、オレがかまってあげられなくて可哀想だなー、悪いなーって思って、でそれでだったらオレなんかいない方がいいよなーってなっちゃって結局それでなんか別れるみたいになったら、なんだっけ本末転倒ってやつ?」
「本末転倒ね」
「うんうん。だから、そうなっちゃうと」
「それはだって考えなきゃ、考えるのが当たり前だしさ」
「うん」
「だからそれが実行するかは別として、オレは考えるよ」
「ほんとにー!?」
「当たり前だろ、そんなのおまえ」
「どうやって私のこと考えるの?」
「ん?」
「え?どういう時私のこと考えるの?あ、今しゃべってたりして?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。