とりあえず死にたくない

@ruri1218

第1話

『可愛くなりたいあなたに!!ここをタップ』

ポチ


あ、また購入サイトだ。

やっぱりこんなとこ押しても簡単に可愛くなんかなれないや。

当たり前。


「麗、また購入サイト開いたでしょ!!」

母親の怒鳴り声。ほんと、うるさい。

「ごめんなさい」

謝れば、簡単に済む。当たり前。


「麗、」

知らない女の子が手を出す。

なんのことか分からない。

「は?何首傾げてんの?とっとと金出せよ」

あぁ、そうか。私はこの人にお金を渡さないといけないんだ。当たり前。


「大丈夫だよ、麗」

私のともだちが言う。

そう、大丈夫。

見ていないフリされても、大丈夫。

だって、当たり前。


「麗は大丈夫。可愛くて、すぐに謝れて、自分の罪をわかってる。」


そうだよね、凛。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る