第3話初戦闘


【Eランク】八丁堀ダンジョン

ダンジョン名は地名を付けることが多く、同ランクのダンジョンはない。


「結城、このダンジョンって8層でボスはハイコボルトと手下のコボルト2体なんだよな。初心者ダンジョンっていっても地味にきつくないか?こっちはダンジョンの制限で3体しか召喚できないから、ソロならきついぞ。」


ハイコボルトはEランクとなっているが、同じEランクのコボルトよりは格上となってる。

同じランクだがその中でも差が生じる。

そしてダンジョンランクによって召喚できる数がきまっている。

【Eランク】 3体

【Dランク】 4体

【Cランク】 6体

【Bランク】 7体

【Aランク】 8体

【Sランク】 10体


「まぁーEランクは5層までは1体でしか遭遇しないし5層以上でも稀に2体だから問題ねーよ。ボス部屋まで行く頃にはモンスターも育ってるし命掛けて挑んでるのにソロで行くやつなんて強モンスターゲットしてる奴ぐらいだろ。」


実際世界ランキング、日本ランキングに記載されてる攻略者の中でソロで挑んでるのは世界ランキング19位のアメリカに在籍してる人ぐらいで残りは皆PTとして活動している。


「いけるところまでいこうぜ。とりあえず悠介には一戦はしてほしいからよ。ほら、ホーンラビットがこっちにきたぜ?悠介よろしくっ!」


結城はニコニコしながら俺の後ろに回って背中を押してきやがった‥敵がきてんのに笑ってるとかバトルジャーンキーかよ。


そう思っているうちにホーンラビットは勢いをつけてこちらに向かってくる!


「ハイコボルトソルジャー!ホーンラビットの攻撃を受け止めろ!」


あたふたしながらも指示をだすとハイコボルトソルジャーは盾を構えてホーンラビットに向かっていった。


「ドコッ」

衝撃音がなりハイコボルトソルジャーの様子をみるときっちり盾で防いでおり、ホーンラビットの方は衝撃により首の骨が折れたのかピクピクと痙攣しながら動かなくなった。


動かなくなった瞬間デジタルエフェクトがホーンラビットを包み消え


『ホーンラビットを倒しました。経験値が入ります。Eランクの魔石を入手しました。』


タブレットに表示されていた。


「結城お疲れ様、流石にDランクは安定感が違うな。バランスもいいし俺もほしいぜ!5層まではこんな感じだから結構余裕だろ?ハイコボルトソルジャーだけでいけんじゃん。」


「あ、ああ。確かに結果的には圧勝だったな。Dランクを引けた幸運に感謝するわ。なんとかやっていけそうだ。」

戦力的に俺にはDランク相当のドラゴニュートもいるため今回の戦闘でとりあえず5層までだが、安心していけるという自信が芽生えた。


「時間もまだあるし、今日はこの層で暴れまくろうぜ!どっちが多く仕留められるか勝負な?負けたら明日の昼飯奢れよ。」


結城は俺の戦闘でひとまず自力で出来ると判断し、小遣い稼ぎをしつつ狩に行ってくるようだ。


「えー。こちとら初心者なのなか勝負すんのかよ。たかるき満々じゃねーか。ドラゴニュート、ハイコボルトソルジャー!お前らは俺の付近にいる敵を倒してくれ。スライムは俺の護衛だ。」


「ますたー!たくさん倒したら褒めてねー?」

と幼女が幼女らしからぬスピードで周囲の敵を探しにいった。


ハイコボルトソルジャーは念の為かあまり離れず周囲を伺ってるようだ。こいつは凄く頼もしいな。モンスターも懸念を考えて行動範囲を調節してくれてる。‥幼女はしょうがない。


スライムは360度見渡せるようにする為か俺の頭に乗っかってる。これはこれで癒される。


幼女が素手でホーンラビットを殴り無双し、ハイコボルトソルジャーは付近で俺の安全を確認しつつ敵を倒していき。俺はスライムと戯れていた。


タブレットを見ると19時になっていたので結城に連絡し、狩をしていた2体を連れ戻した。


「悠介!俺は32体も狩ったぜ。大漁だわ。経験値はすぐねーけど楽しかったわ。」


やり切った感を出している結城。

にしても32体か。結城ってこのダンジョンクリアしてんだよな?俺がモンスター強くね?と幼女の頭を撫でている。


「悠介は何体狩れたんだよ?流石に手持ちが強くても経験者のPSには勝てないだろ?」


PSって関係あるの?モンスターが勝手に倒してるだけだろ。と思いつつ結果を言う。


「あー。俺は85体だったわ。ゴチになります。」


「は?」


結城が間抜けな顔をして言った。

ぷぷっ。イケメン(女)のアホ面面白すぎだろと俺は笑った。



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