71話 身近にいるんだなぁ魔術師って

  


 紅鬼につれられ町にやってきた

 輝夜の育った町は温泉産業が活発らしい、土産屋もあり広場近くには足湯もある輝夜の作品にも温泉街の話はあったので私も知っている。足湯は足だけを温める湯であることを

 金色力が走ってどこかに行くのを紅鬼が押さえている


「んがー!オイラは走りたいんだぞ!」


「だ、だめだよ。皆と一緒に回ろ?ね?」


「ぐぬぬ」


 紅鬼の力が強かったのかなかなかふりほどけていないようすだ

 

 出かけ始めてからアリスはリデルと変わったらい、リデルはアカネをからかっては甘やかしてと緩急をつけて接している。たまに私にも話しかけてくる


「アカネはこれ知ってるか?この湯は手だけを湯につけるんだぜ!」


 足湯を指さすリデル、それを見て「知らなかったです」と返しながら袖のボタンを外すアカネ

 手をつけようとしたところでリデルがわざとらしく声を上げる


「あっ、すまんすまん。間違えた手じゃなくて足だったわ」


「……ムキーです!」


「ごめんって、ほらこれ食って機嫌直せって」


 リデルはみたらし団子をアカネの口元まで持って行く。それにかぶりつくアカネは満足そうであった


 ぶらぶらと町を回っていると観光客と思われる一行に出会った

 一行は湯上がりといった感じで近くの温泉につかっていたのだろうと思われる

 その一行は私たちを見てこちらにやってきた


「すいませーん、ここら辺でこの顔見ませんでしたか?」


 キャスケットを身につけた少年が話しかけてくる

 少年の手にはスマホが握られておりその画面にはローブをまとった中性的な顔立ちの少女がうつっていた。その顔立ちからは性別が分からなかったがその写真の少女の胸部が少女」であると教えてくれた


 私たちは首をひねる、代表してリデルが答えた


「知らんな」


 少年は「そうですか」と答え「ありがとうございました」とお礼を述べられ一行の下に戻っていく


「ま、迷子かな?」


 さっきの少年が見せた写真の少女の話だろう、紅鬼が心配そうにしている


「いや、どうだろうな。あれら全員魔術師だった、もしかしたら抗争相手の要人なのかもしれない」


 私がそう答える

 私が知っている魔術師は研究のためなら人死にも気にしないヤツらだ、今の魔術師は知らないが変わっていなければそういうこともあり得る


「それって……誘拐とかそういうことです?」


 おそるおそる聞いてくるアカネ

 私はうなずく


「そういうこともあり得るって話だ」


「こんな近くに魔術師っているんだなぁ」


 リデルがそう呟く


「そうだな、現代の魔術師は結構世間に溶け込んでいるな」


 私はそれに答える


「ん、やっと抜け出せたぜ。ん?何かあったのか?」


 紅鬼の手からやっと抜け出せた金色力は話を聞いていなかったらしい

 その後何ごともなく散歩を終えて部屋にかえるのだった


・・・・・・・・・


先生「誰か行ってこいよ」


生徒「めんどい」


先生「今度の触媒代俺が出してやる」


オーティス「僕いきます!」


 

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