第2話 籠の中のなんとやら 2
あの日見た母の顔を私は忘れることができない
繰り返し見上げた天井のシミのように
脳裏に焼き付いて離れない。
私と共にいた「兄弟」と呼ばれる者たち。
気が付けば彼らとも私は離れ離れになっていた。
そして今は、全く知らない者たちと共にいる。
白いやつ、黒いやつ、茶色いやつ
みな、共通してるのは私と「似ていない」。
みな、私よりも小さいのだ。
いつも食事を運んでくる人間が私の頭を撫でるとこう言ったことがある。
「お前は『特別』だ。」
特別?
特別とは?
それは私にとって良いことなのか?
それとも人間にとって『良いこと』なのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます