霊王は人類を滅し異世界へ行く

四葉翠

1章 幽霊

第1話 プロローグ

小説家になろうとカクヨムにて語られなかった最強武将

小説家になろうオンリーでチートな最適魔法

カクヨムオンリーで今作を執筆します。


それではよろしくお願いします。


フォロー、応援、レビュー、感想などもして貰えると嬉しいです。


(2021.12.23日 追記)

タイトル的に異世界へ行った時が最終話の場所と異世界へ行ってからが本番と言う考えが出来るなと思いました。この物語は後者ですが、この物語がいい所まで行ったらif物語として前者の物語も書いて見ようと思います。


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阿羅鷲潤楼あらわしじゅんろう被告を死刑に処す」


何故、何故俺が死刑にされなければならないんだ。俺の家族を殺した奴らは裁判にすらならなかったのに!警察も無能!世界も無能!裁判官も無能!ふざけんな!


お前らが何もしないから俺が直接殴りにいっただろ。



俺には父と母、兄と妹がいた。


父は兄が6歳、俺が5歳、妹が3歳の頃に引き逃げに殺された。父が日課のジョギングに行っていた最中に酔っ払ったクソのせいだった。


母は父が亡くなった7ヶ月後に引き逃げにあった。自転車で買い物をして帰っている最中に耄碌もうろくしてきたクソのせいだった。


兄は高校一年16歳、俺は中学三年15歳、妹は中学一年13歳の時の夏だった。家から数mの場所で攫われた、それを見ていた当時の俺は助けを求めたが相手にする者はおらず煙たがれるだけだった。それから数年後に人身売買を行うクソ共に兄は攫われ殺されたのだと知った。


妹はそれから3年後、高校一年の秋に強姦された遺体が見つかった。妹と同い歳のクソ共の犯行だった。


酔っ払いのクソは弁護士のせいで裁判が始まる前に無罪となった。


耄碌したクソは記憶障害による物と言うことで無罪となった。


人身売買を行うクソ共は亡命を手伝うクソ共のせいで捕まりもしなかった。亡命した国に引き渡すように言っていたが無視された。


強姦を行ったクソ共は未成年だからと言う理由で裁判にも捕まりすらもしなかった。


だから俺が殴りに行った!死なない程度にな!自らが行った事すら忘れ!呑気に生きていた!あのクソ共を!


それで俺を捕まえて死刑?ふざけるのも大概にしろよ。


「ふざけんじゃねぇ!俺の家族の命を奪った奴らを逮捕すらせず生かしてのはお前らだろ!」


バン!!!ガシャン!


机を手錠がかけられた手で叩く。


「!警備!」


すぐに警備員が数名押さえに来る。


ガン!ガン!


押さえに来た奴らを手錠部分で殴る。


「落ち着いて!潤楼君!それ以上だと私も庇えない!」


俺の弁護士である男性がそう言う。この人は俺を一生懸命援護してくれている。俺は数十件の暴行を起こしている。それだけだ。人は殺していない。


反省して生きているならまだ数発殴っただけでどうにか気持ちを収めようとしていた。


だけど全員反省は一切無かった。笑い話にしているもの、忘れているもの、また同じ事を繰り返しているもの、嘘をつき反省していないもの。


だから喋れなくなるまで、動けなくなるまで殴っただけだ。


「罪人がうるさいぞ!さっさと死ね!」


「そうだ!」


「早く死ね!」


バン!バン!


「静粛に!」


「うるせぇなぁ!俺が言ったこと一切聞いてないバカ共は黙っとけ!」


一般から募集される傍聴者を殴る。テレビ局のカメラを壊し、それを撮っていた人間を殴る。


キャー!


悲鳴が上がる。裁判官も傍聴者も逃げようと扉へと走っていく。


「被告を押さえろ!」


警備をしていた人以外にも警察官が警棒を持ちながら俺を押さえに来る。


「お前らが無能なのが悪いんだよ!」


向かってくる警官を蹴って後ろに飛ばす。


しかし、流石に3人以上いる警察官をずっと相手にする事は出来ない。


警棒で殴られ気を失う。


次に起きたのはもう死刑執行直前だった。


目の前には天井から吊り下げられている縄がある。


おかしい、いくら裁判中に暴れたとしても、死刑が決まっていたとしてもそんなすぐに執行されるはずはない。


「クソ共が!呪ってやるからな!」


暴れないようだろうか手に手錠、足にも手錠がされている。


俺が言った言葉はよく死刑囚が言うのだろうか、いつも通りと言う顔をしている。


そのまま目の前の縄に首を通され、俺が暴れても縄が外れないように縛られる。


「クソッ!」


何故俺だけ、あいつらはのうのうと生きているのに……


ガタン


苦しい、息が……クソ……


俺はそれで死んだ。


死んだはずだ。

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