第23話 結納の日取り

「お2人さん、結婚式はどうするの?」


 隊員食堂で姉妹を介した未来の義兄弟家族が一緒に食事中、成美が啓太と恵里菜に質問した。

 

「あのね、まだパパやママと相談していないことなんだけど、私達宮崎の青島神社で結婚式を挙げたいの」


 と恵里菜が具体的な式場をあげた。

 

「ああ、あの神社かあ――そういえば私達も行ったよねえ健司さん」

「そういえば行ったなあ――」


 と夫婦そろって箸をくわえながら視線を上にやって色々思い出しているようだ。

 しばらくして――

 

「え!あの神社、結婚式できるの?」


 と成美は驚きの声を上げた。

 

「うん、旅行中に行ったんだけど、あそこで結婚式やってたんだよ。ね、啓太」

「そうだったね。神主さんと巫女さんに囲まれて幸せそうだったなあ」

「だよねえ。あんな結婚式挙げられたら、一生の思い出になるよねえ」

「あれはいいよねえ」


 とバカップル2人は青島神社でのあの結婚式を思い出していた。

 

「あの白無垢の新婦さん綺麗だったもんなあ。恵里菜があれ着たらもっときれいなんだろうなあ――」

「ヤダなあ。啓太の袴姿もきっとカッコいいよお?」


 と、バカップルが2人だけの空間を作っていく。

 その空間にすぐに当てられてしまった成美夫婦は大きなため息をついた。

 

「あーはいはい――アンタらの気持ちは分かったから――」

「そこまでよかったのかあ、俺達ももう一度挙げなおすか?」


 と妹カップルに呆れる成美に、健司は何か言いだした。

 

「私達洋式だったもんねえ。神式もいいわよねえ――」


 健司の提案ににへらーとだらしない笑みを浮かべる成美

 

 ――ダメだコイツら――

 

 

「あ、結婚式場もそうだけど、まず結納挙げないといけないね――」


 と啓太が手をポンと打ってそう言った。

 

「あ、それを忘れてたな。鳴無三曹、ご両親は何と言っているんだい?」

「ちょっと健司さん!」

「あ――すまない――」


 言ってしまった健司成美が指摘すると、健司は啓太に謝罪した。

 

「あ、そうですよね――私、両親いないのにどうすんだって話ですよね、アハハ」


 と啓太が苦笑する。

 

「啓太――」


 恵里菜は、右隣にいる啓太のを自分に引き寄せて啓太の頭を胸に抱くと、

 

「啓太、ちゃんと結納しようね。啓太は一人じゃないんだから――」


 と恵里菜は啓太の両親の墓参りに行った時のことを思い出して、目に涙を浮かべた。

 

「恵里菜、俺は大丈夫だから」


 と啓太が言うのだが、恵里菜はそれを強がって言っていると勘違いして胸に抱いた啓太の頭を優しくなでるのだった。

 それを姉夫婦も優しい表情で見つめる。

 

 が、駐屯地でも美人姉妹で通る成美、恵里菜姉妹の妹を取られてしまったと、隊員食堂の周囲の独身男共は殺気立っていた。中には妻子がいるものまで殺気立つものもいたようだが、そんな男共を婦人自衛官WACは啓太擁護に回り、ある意味男女の争いっぽくなっていたのだが、この姉妹とその旦那と婚約者は気付いていないのであった。

 

 今日も福岡駐屯地は平和である――。

 

 

 

 その日の午後、啓太は中隊長室を訪れていた。

 

「そうか、結納か――」

「はい、どうしたものかと――」

「まあ、やらないよりはやった方が下川家の親族の印象は良くなるだろうな――」

「ですよね――うーむ」


 啓太は中隊長でもあり叔父でもある伊原三佐に相談に来ていたのである。

 しかし、伊原三佐は啓太がなぜ悩むのか不思議であった。というか、いつお願いされるのだろうかとずっと待っているのだが、それに気付かない啓太――。

 なかなか気付かない啓太に、ちょっとしびれを切らせた伊原三佐は、

 

「なあ、啓太君――その親の役とそれから仲人役を私にお願いに来たのではないのか?」


 と本音をポロリと混ぜて聞いてみた。

 すると、啓太は「え?」という顔になり、そして「あ、そっか!」と手をポンと打って、

 

「その手がありましたね!」


 そんな啓太に小さなため息をついた伊原三佐は、

 

「啓太君、私は君の叔父だ。君のご両親がいない今、その役目を果たせるのは私が妥当だとは思わないかい?」


 とちょっと煽ってみると、

 

「中隊長、いえ叔父さん、両親の代わりと仲人お願いしてもよろしいでしょうか?」

「それはもちろん!だが仲人についてはいったん保留だ」

「それはまたなぜ?」


 と鳩が豆鉄砲食らったような眼をする啓太。

 

「啓太君、親代わりと仲人では訳が違う。仲人という事は君と下川三曹の両方から了承を貰わなければできない話だ。そのためにも下川三曹のご両親とも相談する必要もある。

 もしかしたら下川三曹のご両親は別に仲人を立てようと考えているかもしれないからだよ。わかるかい?」

 

 と伊原三佐が説明すると、啓太も「確かに――」と頷いた。

 

「だから、まずは君の親代わりとして、下川三曹のご両親を会うことにしよう。もしよければ君と下川三曹から下川三曹のご両親にアポを取ってもらっても構わないかい?」

「それはもちろん!では、まず下川三曹と話をしてからアポを取ります。今夜下川三曹と会うので、その時に話してみますね」

「では、決まったらまた連絡貰えるかな?」

「了解です!」


 という事で、啓太は中隊長室を後にした。

 

 

 そしてその夕方――。

 啓太と恵里菜は隊員食堂で夕食を済ませた後、啓太と恵里菜はいつもの売店PXの裏で話を伊原三佐からの打診を話し、それを恵里菜の父・修二に電話で話したところ、伊原三佐の打診で決着をつけたようであった。

 

 さらにその翌日、伊原三佐へ修二から電話があり、そのまま結納の日取りをいつにするかは伊原三佐と啓太、恵里菜で決めてほしい、修二と美恵はそれに従うからという事に相成った。

 

 

 そしてその週の土曜日の午後――。

 啓太と恵里菜は伊原三佐の自宅前に来ていた。

 

「ここが伊原三佐のご自宅なのね――」

「俺も初めてくるんだよ。おばさんとは何度かあってるんだけど、さ――」

「そうなんだ――」

「じゃあ、呼び鈴押すよ?」

「あ、ちょっと待って」


 と恵里菜が啓太のネクタイを直して、恵里菜自身もコンパクトの鏡で化粧と髪、服の乱れを確認した。

 

「大丈夫、お願い」

「了解」


 啓太が呼び鈴を押す。

 しばらくして、若い女性の声が聞こえてきた。そして、

 

「あれ?啓ちゃんだ!いらっしゃい。ちょっと待ってねー」


 と、しばらくして啓太達よりもすこし年下くらいの女の子が玄関から出てきて門を開けると、啓太に飛びついた。

 

「啓ちゃん、久しぶりだね!パパから話聞いてるから、さあさあ入って入って!」


 と啓太の腕を掴んでぐいぐいと引っ張っていく。

 

「あ、あの――ゆかりちゃん、待って――」


 と引っ張られるのをぐっとこらえると、ゆかりちゃんこと伊原ゆかりがきょとんとする。そして、

 

「あ、ごめんなさい!」


 と恵里菜の存在に気が付いて頭を下げるゆかり。

 

「えっと、下川恵里菜さんでしたよね?」


 と照れ臭そうにしながらゆかりが恵里菜にそう確認すると、恵里菜も「あ、はい――」としか言えなくなってしまう。

 

「突然啓ちゃんに抱き着いちゃってごめんなさい。私、啓ちゃんとは従妹にあたる伊原ゆかりと申します。今年自衛隊の入隊試験と防衛大学校の受験をするんです」


 と改めて恵里菜に謝罪して自己紹介をするゆかり。

 

「あ、私、下川恵里菜と申します。この度啓太さんと結婚する運びとなりました。よろしくお願いいたします。それから入隊試験と入学試験、頑張ってくださいね」


 と恵里菜も自己紹介をして受験を控えたゆかりを応援した。

 現職の婦人自衛官に応援されたゆかりは今度は恵里菜に抱き着いた。

 

「私、お姉ちゃん欲しかったんだ!恵里菜さん、恵里菜お姉ちゃんって呼んでもいいですか?」


 と屈託のない恵美でそういうゆかりは、恵里菜から「どうぞ、私も妹が欲しかったので」と微笑みを返されて有頂天になる。まさに天真爛漫という言葉がぴったりなである。

 

「ありがとう!じゃあ、啓ちゃんに恵里菜お姉ちゃん、どうぞ中に入って!」


 と今度は恵里菜の手を取って引っ張っていくゆかり。

 啓太も恵里菜もそんなゆかりにお互いに笑みを浮かべながらゆかりについていく。

 

 玄関まで来ると、啓太も恵里菜も緊張しながら「お邪魔します」を言い、ゆかりにエスコートされるまま玄関に入った。

 玄関には伊原三佐とその妻・由梨ゆりがすでに二人を出迎えていた。

 伊原三佐はポロシャツにスラックスのラフな姿、たいして由梨は薄い黄色地にコスモスだろうかそんな白い花が散り場まれた和服を着て、その場に正座をしていた。

 

「よく来たね、啓太君、恵里菜さん」


 と、伊原三佐がその場に立って二人にお辞儀をする。

 そして、由梨も

 

「ようこそいらっしゃいました」


 と手をついてお辞儀をした。そのしぐさがあまりに優雅で思わず二人とも見惚れてしまった。

 すると、

 

「啓ちゃん、顔赤いよ?」


 と啓太を覗き込むようにして言ったゆかりは、啓太と目が合うとニヤッとした。

 

「啓ちゃん昔から和服の女性に目が釘付けになってたよね――恵里菜お姉ちゃんにも着てもらう?」

「え?いやそんなことは――」

「ええ、そんなことあるよー」


 とニヤニヤして、

 

「ママー、私と恵里菜お姉ちゃんにも着物着せてー」


 とゆかりがおねだりすると、「あら、それもいいわね」と恵里菜に中に入るように急かすと、そのまま母娘おやこで恵里菜を奥に連れて行ってしまうのだった。

 

「あーあ。まあ仕方ない、か――啓太君、今日は二人とも特別外出なのだろ?」

「あ、はい。恵里菜も私も明日までの特別外出です――」

「そろそろ啓太君も営外者として扱ってもらわんとアレだな――これじゃあ家も見つけられんだろ。今曹士用の官舎空いてたらいいんだが――とにかく、こっちに来なさい」

 

 と伊原三佐は啓太を応接間に案内した。

 伊原家の応接間は、フローリングの床に陸上自衛官だからという事でもないと思うのだが、緑を基調とした絨毯、テーブル、対面式ソファが置かれていた。そして上座の正面にはおしゃれな色彩の欧州だろうか古城の風景画がかけられていた。

 

 伊原三佐は上座の右側のソファに座るように促した。

 そこでお土産があったことを思い出した啓太は伊原三佐に阿蘇の水ようかんがセットになった菓子箱を手渡した。

 

「これは、気を使わせてしまったね。ありがとう」


 と伊原三佐は受け取るといったんテーブルの上に置き、啓太の正面に座った。

 

「啓太君はわが家を立て直してからは初めて来るんじゃないか?」

「そうですね。住所が変わっててちょっと驚いてしまいました」

「以前は隣の地区にあったからね――」


 以前、伊原家は今の住所の隣町に居を構えていたのだが、一人娘のゆかりが婿を連れてきても一緒に住めるようにと少し大きめの家をこの場所に新築したのだった。今流行りの太陽光発電も取り入れたオール電化住宅で、5LDKのこの家のエアコン事情は前の家と比較してもはるかに今のこの環境の方が電気代は安く済んでいるし、使わない日は売電もできるため、ローンの返済もかなり楽になっているようである。

 それに今のこの家に来てからはゆかりも家事の手伝いをするようになり、まだ高校生ながらもそれなりに料理のレパートリーは持っているらしい。

 

「ゆかりちゃん、昔のままだなとも感じましたよ」

「あの性格はたぶん変わらんのだろうな」


 と二人でくすくす笑いあうのだった。

 

 しばらくして、ゆかりが水色地の水玉が浮かんだ浴衣にも見える和服姿で応接室に飛び込んできた。

 

「ねえ、啓ちゃん。似合う?」


 とくるりと回って見せる。

 

「うん、似合ってるよ」


 と啓太はそう言った。

 ゆかりの場合、似合うのもあるのだが、その雰囲気から可愛らしいといった方がよさそうである。

 そして今度は恥ずかしそうに恵里菜が入ってきた。

 恵里菜は啓太に照れながら「どう?似合う?」と控えめに聞いてきた。

 恵里菜の着物は赤地に波模様が入り、その上に桜の花が舞っているものだった。それは、ゆかりとは違い、一口に美しいといえる姿だった。いつもポニーテールに上げている髪も後ろでお団子にされて、そこに花札の桜札があしらわれたかんざしが差してあってまたその恵里菜の照れた表情も相まってより一層美しさが増していた。

 そんな恵里菜に息をするのも忘れたように見惚れてしまった啓太。

 

「あ、啓ちゃん、恵里菜お姉ちゃんに見惚れちゃってるよ」


 とくすくす笑いながらいうゆかりの声に我に返った啓太は「えと、あの――」とどもってしまう。

 

「啓ちゃん、恵里菜お姉ちゃんに惚れ直したでしょ」


 とニターッとした笑みで啓太を見るゆかり。そしてそれに呼応するように顔を真っ赤にする啓太。

 

「恵里菜お姉ちゃん美人だもんね。ぶっちゃけ私なんて恵里菜お姉ちゃんの引き立て役にもなれないもん」


 とちょっとむくれるゆかりは、伊原三佐の隣にポンと座る。

 

「こらゆかり!女の子が着物でそんな座り方しちゃダメでしょ!みっともない」

「はーい、ごめんなさい」


 由梨に注意されて姿勢を正すゆかり

 そして、由梨に啓太の左隣のソファに座るように促された恵里菜は、「失礼します」と一言断わりを入れると、優雅にソファに軽く腰掛けて姿勢を正した。

 その恵里菜の優雅な動作に一応礼儀作法の師範も務める由梨が見惚れてしまった。

 

「わあ、恵里菜お姉ちゃん、座り方もすごくきれい!」


 とゆかりが感嘆する。

 

「恵里菜さん、和服での動作って習ったことあるの?」


 と由梨が尋ねると、恵里菜は「母と祖母から」と答えた。すると、

 

「恵里菜さんのお母様とは話が合いそうで楽しみですわ」


 と嬉しそうに胸の前で手を組み、少し遠くを見る由梨。

 元々お嬢様育ちの由梨だからという事はないのだろうが、少し天然が入っているのかもしれない。

 そしてこの母だからゆかりのような天真爛漫な娘が育ったのかもしれない。たぶん――。

 

 と、我に返った由梨は、持ってきたお盆のお茶をそれぞれに配り、そしてゆかりの隣に腰を下ろした。

 

「さて、では本題に入ろうとしようか――」


 と伊原三佐が音頭を取り、結納の日取りについての案をまとめていく。

 そしてそこには伊原三佐の要望もあり、修二と美恵も電話による音声のみで参加することになった。

 その間、ゆかりは興味津々なれど、おとなしくしていたのだった。

 

 

 そして話し合いの結果、再来週の土曜日に結納を挙げるという事が第一案となった。

 さらに結納を挙げるうえで必要なのがその道具であるのだが、それは伊原三佐の知人が結婚式場に勤務しているらしく、この場で伊原三佐がその知人に電話して再来週土曜日に諸々の用意も可能であるという事になった。その場所は熊本市で式場に勤める知人が提案したレストランに決定したのだった。

 ただ、ゆかりはそこには参加できないということで、ゆかりは祖父母宅でお留守番という事になった。最初はブーブー言っていたのだが、由梨に説得されて仕方なく応じた。その代わりに洋服二着で手を打つことになり、伊原三佐も苦笑していたのだった。

 

「これでひとまずは決まったわけだけども、この際だ。当人の二人から私たちに何かしてほしいことあるかい?」


 と伊原三佐が啓太と恵里菜に話を振ってきたので、啓太はこの機を逃す手はないと、結婚式だけでも宮崎の青島神社で挙げたい旨のお願いをした。

 すると、修二と美恵が、

 

「青島神社、懐かしいな――。私達が新婚旅行で行った神社だよ」

「あそこ、式も挙げられるの?」


 と言ってくるので、2人が宮崎に旅行に行った先で見た式が印象的だったこと等を話したところ、

 

「いいじゃないか。私は賛成だよ」

「私も、そういう場所で結婚式を挙げられるなんてすばらしいことです」


 と伊原夫妻は完全に乗りきで、

 

「私達も何の異論もありません」

「そうです。神様の下で結婚式を挙げられるなんてこんな素晴らしいことを逃す手はありませんものね」


 と下川夫妻も乗り気。

 そしてさらに、

 

「ではその式代は我々に出させていただきたい」


 と伊原三佐が言うと、


「いや、そこは娘が嫁がせていただく私達に出させていただきたい」


 と修二も言い出し――

 険悪ムードではないものの、「いやこちらが」「いやそこは私達が」の応戦状態になり、

 そこで啓太が、

 

「あの、式場代諸々私達で――」


 と手を挙げたものの、

 

「それは却下だ」

「そうだ、こういう時こそ親に甘えなさい」


 と盛大に却下されてしまった啓太であった。

 そして約30分程、「こちらが!」「いやそれこそこちらが!」という応戦を続けた後、

 

「だったらパパと恵里菜お姉ちゃんとことで出せば問題ないんじゃないの?」


 というゆかりの一言で、

 

「「その手があったか!」」


 とあっさり決まってしまった。

 そして、結局、結納、結婚式、披露宴とすべて伊原家と下川家が完全に折半するという事になってしまい、結婚式とか自分達で挙げたいと願っていた啓太の案はすべてしまったのだった。

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