instead of my goodbyes,
まぶたに透ける血管の
とく、とくと
いまさら驚く
わたしが生きていることに
あなたが生きてないことに
とがったあごがよく似てる
しゃがんだとき プリーツの揺れに
こっちを覗いて まつげの震えに
若さとあやまちはかこつけだ
音符をひとつ飛ばしたの
見えてた、でも
5と6をまちがえた
ちがう
6の弦にクレヨンの印を
弾きまちがえないようにと
いつかのわたしがやったこと
どうして?
あなたは尋ねる
責めているわけじゃない
そう、あなたはそんなひとじゃない
あなたはやさしいから
だれも責めずに
おこらずに
泣かずに
ことばの雪崩に過呼吸を
あなたはとびおりた
しずかにひっそりと
水曜日の放課後
栗色の天パが夕日を透かして
きれいなんて言わないよ
弾けた血管 あなたの呼吸
とめどない畦の深さに
お腹が痛くて逃げだした
ゆるい空気も痛かった
あなたの流暢な英語に
おぼれてわたしも眠る時間
まぶたと人差し指の血の影を
重ねあわせて眠る夜
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