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SIDE日本 異世界対策本部


「こちら、A班!目標を見失いました!」

「衛星からの映像、いつでも出せます!」


時間は10分前に戻る。

大阪市民から1件の通報があった。


“無常仮寝が、大阪に現れた”

“異世界人が大阪にいる”



確かに、元々はわかっていた。配信で地球に転移するとわかった時に国内にあらゆるメディアを使って“無常仮寝の保護の協力”を呼びかけた。


だが、彼らは一向に現れなかった。

気をいないんじゃないのか?と思い始めていた頃にいきなりの通報。

そして今に至る。


「スピーカーによる市内放送で呼びかけるんだ!」

「ネットの情報規制が崩壊しました!」


そして、動き出すのは国営の異世界対策本部だけじゃない。


「所長、もうこんなモノが出てきています。」

情報操作と収集をしている佐藤職員からのデータを受け取る。

そこには驚愕する内容が書かれていた。



『無常仮寝とローズ・ハイドについて

無常仮寝の首に総額10億、生け取りで総額2000億を懸賞金として掲げる。

ローズ・ハイドは生け取りとし、350億の懸賞金を掲げる。

また、彼らが持っているアイテムは最低でも100億以上での買取とする。

期限:無期限

出資者:◼️◼️ 、◼️、◼️◼️ 、◼️◼️◼️◼️◼️、◼️◼️◼️ 、◼️◼️◼️◼️ 』


「出資者は?」

「不明です。と言うよりも彼は教祖殺しの件もあり、とても裏社会で恨みを買われている人間です。数が把握しきれないかと…」


彼の持っているスキル、情報、アイテムは一攫千金で現世界の情勢を変えてしまうほどのものだと私は認識している。


「探し出せ!マスコミにも声をかけるんだ!」

どんな手を使っても探し出す。そう心に決めた。


____________________


[厄災、大阪に降臨(ローズちゃん日本へようこそ!)]


..

.


666:無職の名無し

いいな。俺も大阪で魔法観たかった!


667:無職の名無し

今大阪の人混みやばいことなってるで。定点カメラ見てき


668:無職の名無し

トレンドワードに『厄災降臨』と『大阪危機』と『ローズ』が入ってる件


669:無職の名無し

ローズは可愛い


670:無職の名無し

あ、なんか見かけた人おったら情報提供だけでも1000円もらえるってさ。


671:無職の名無し

h愚fhcっgひおphgf


672:無職の名無し

671どうした?


673:無職の名無し

文字バグ?


674:無職の名無し

速報、671のワイ、無常の配信がなくて暇だったので近くの居酒屋に行ったらおった!

あいつらおる!


675:無職の名無し

嘘乙

証拠出せよ


676:無職の名無し

金無しか?1000円でそんな嘘つくなよ


677:671

本人たちとお店に写真の許可を得ました。

[画像]


678:無職の名無し



679:無職の名無し



680:無職の名無し



681:無職の名無し

まじやん


682:無職の名無し

そこどこや!教えろ!


683:671

は?嘘つき呼ばわりした挙句教えろやと?地に頭付けとけドブカスが。


684:無職の名無し

ごめんて


685:無職の名無し

ごめん


686:671

ええよ♡


687:無職の名無し

野菜生活


688:無職の名無し

優しい生活


689:無職の名無し

で、どこなん?


690:671

教えるわけないやろ?見てみろよこのローズの刺身食ってる顔を。

少しでもゆっくり味合わせたいからな。

ちなみにこのお造りはワイらからの奢りです。

あ、無常くんも食ってもろてんで。久しぶりの日本食でちょっと涙出とるw


691:671

それにほら、こうやって食ってもらう事によって日本との敵対とかなくなるかもしれんやろ?このぐらいの出費、別にどうと言う事はないしな。


692:無職の名無し

ようやった


693:無職の名無し

お前のおかげで日本はとりあえず安全や。


694:無職の名無し

たかだか一ヶ月も異世界に行ってへんのに涙流すなよ


695:無職の名無し

お前、二度と帰ってこれないかもしれへん母国の飯を食えたんやで?


696:無職の名無し

まぁ、一応まだ高校生の子供やしな…


697:無職の名無し

高校生が虐殺とか生命の冒涜とかする?


698:無職の名無し

義務教育が敗北したんじゃね?


699:無職の名無し

俺らみたいなやつもいるしな


700:671

なんかお礼もらった。


701:無職の名無し

何もらったん?


702:671

異世界の通貨をもらったぜ!


703:無職の名無し

は?


____________________


「ローズちゃん、美味しいかい?」

「おう!魚ってこんな風になるんだな!この赤いやつが好きになったぜ!」

「あ、それマグロっつうんだよ。それ貰うね。」

「あ、ちょ、おま…!?」


居酒屋 メシドコロ

人が少なくて路地裏のお店を探していたら見つけたお店だ。

中に入ったら騒がれたが、そこは大阪のおっちゃん。お酒と雰囲気とローズの可愛さによってご馳走させて貰うことになった。

まじであざます!


「あ、比嘉さん写真どう映ってますか?」

「場所とかは時間がかからないと分からないようにしてるよ?ま、ご飯くらいなら食べれるよ。」

まじ感謝っす。

「あ、みなさん。とりあえずこれを受け取ってください。」

そう言ってエニー硬貨を出す。

「お?なんだこれ?」

「銅…?」


1エニー硬貨は銅と錫で出来ている。

故に、お礼として渡しても新しい物質などで騒がれることはないのだ。

一応、こういったお礼に使えるかもしれないと思って10万エニー以上は持っている。


「それは異世界の硬貨です。…ローズ、これ以外の硬貨ってあるの?」

「めちゃくちゃあるぞ?国によって違うし。ああ、俺たちが居た国はハーディー王国だぜ。そこの硬貨に顔が描かれているだろ?そいつが初代だ。」


そう言われて全員がコインの面を見るとそこには初老の男性が写っていた。


「ま、記念コインとかでもらってください。売っても結構な値段で売れますよ?何せこの世界に無い異世界のコインなので。あ、比嘉さん。掲示板とかSNSで言っといてもらえませんか?」

「オッケー!了解した!」


(よし、これで協力してくれる人も増えるだろう。)


だが、彼らは知らない。自分たちに掛かっている懸賞金について…



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