第96話
元気そうでよかった。
俺がジッとその様子を見ていると、アツシが隣にきた。
「千沙ちゃん?」
「あぁ。元気そうだな」
「まぁ、今はね? 恋羽や、他の子と一緒に強の家にいるのも楽しいみたいだね」
「そうか……」
アツシの言葉に、ホッとする。
強の家に泊まる事を決めたのは俺だが、千沙がそれをどう感じるか、正直不安だったんだ。
「でも、お前が刺されたことで今のまだ夜中に目が覚めているらしい。あ、これは恋羽情報な」
「俺のせいで、眠れていないのか?」
「生活に支障が出るほどじゃないみたいだけど、よくうなされてるってよ」
それは仕方ないことかもしれない。
千沙の目の前で刺されちまったんだもんな……。
俺は勢いよく立ちあがると、「千沙のところへ言ってくる」と言い残し、教室を出たのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます