ハッピーエンドの舞台裏

潮の目すずめ

プロローグ

 『昔々、あるところに、王様とお妃様がいました』


 こんな語り出しは誰でも聞いたことがあるだろう。ただし、ここから先は少し違うお話だ。


 白雪姫という、世にも美しい……、


 いや、ここで話すのはやめておこう。

 扉の鍵は既に開けた。忘れ物もない。


 だが、ドアを開くかは君次第だ。



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