第26話 ~栞side~ いじめ
勉強についていけなくなって、わたしはいじめられるようになった。
いじめられるといっても制服を切られたり、上履きを隠されたりしたわけじゃなくて、むしろ逆になにもされなくなった。
いわゆる無視ってやつだ。
話しかけても、みんな決まって「勉強が忙しいから……」って、どこかにいってしまうようになった。
それじゃあ、まるでわたしが勉強に忙しくないみたいじゃん……。
いつからかクラスメイトだけじゃなく、先生からも見えなくなっちゃったみたい。
だって、名前の順で指していっても、わたしだけ飛ばされるようになったから。
きっと問題がわからなくて授業がストップするのが嫌なんだと思う。
まあ、確かに指されてもわかんないんだけど……。
今日も名前の順で指すみたいだ。
一番最初の相澤哲人くんはすごいなぁ。私が同じ苗字だったら、授業中ずっとドキドキしてなきゃなのに、いつだって簡単に答えちゃう。
今度話しかけてみよっと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます