白い道

可能性

光をふりかざし

そこが正しき道と

人びとは口にし

縛られる

世界は広いのに

その道だけを

白く輝かせ

息を詰まらせる


外れたものは

数多ある道を目に映し

軽やかに息をする


平均台

その正しさが堕ちた時

ほかの道を照らし

手を差し伸べる者は

誰もいない


落ちてなお、上を向き

這い登ることだけが

正しきことと 口挟み

干渉すれど、責任は負わず

本当の正しさなど

誰も知らぬのに

同じ道を辿ること

それだけを指し

己の正しさを誇らしく掲げる


逸れてなお歩み続ける

舗装されていない道

雑草が生い茂り

虫たちはいのちを歌い

空の冷たさを

雨の温もりを感じる



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