顔面偏差値Lv50の一般男子が超陽キャの美男子になるまで
梨。
第1話「現実と2次元」
トップクラスのイケメンに「人は顔じゃないぞ」と言われてイラッとした。
お前が言っても説得力が無いぞと言いたかったが言い返せなかったからだ。
ー何故なら俺は、アニオタ陰キャだから。ー
という訳であいつにギャフンと言い返すため自分磨きに興味を持ち始めた。
だが、すぐには変われなかったのも現実だ。
決意を固めた翌朝に教室の扉を開けると何時もの調子でアニメオタク達が待ち構えていた。
「なぁなぁ聞いてくれよ!川崎ぃ…」
と縋り着いてきたコイツはアニオタ歴2年のまだまだ浅い新人だ。
仕方なくどうした?と返事をするとそのままの流れでアニメについて語ってしまった。
ちくしょう…。
よし、再スタートだ。
と言ってまずは身だしなみから雰囲気を変えてみようと美容院に寄ってみた。
勿論、事前にどの髪型が人気なのかチェックしておくのも当たり前だ。
オタクとして当然である。
そして、久しぶりに美容院へと足を踏み入れた。
「いらっしゃいませー」
と如何にもモテそうなルックスの店員が声を掛けてきた。
そこで気付く。
あれ、そういえばコミュ力Lvも低いじゃないか…!
それから何とか髪の毛を切る事に成功した俺はコミュ力を鍛えようと垢抜けした元陰キャの親友を訪ねてみた。
「それで、今日はどうしたの?」
と、以前よりもチャラチャラした格好をして親友は尋ねる。
「それがだな、俺も垢抜けしたいんだ。」
と素直に伝えると親友は
「垢抜けかぁ…。そうだな…」
と真剣に考えてくれた。
此奴の見た目はチャラ男になってしまったが根はいい奴だと俺が誰よりも知っている。
良い親友を持ったなぁ…俺…。
数分経ってからやっと彼が口を開くと
「そうだ!俺に任せとけ」
と言い、にかっと白い歯を見せて笑い善は急げだと言って席を外した。
何を企んでいるのかそれは俺にも分からない。
ーENDー
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