神様、今から殺しに行きます。
@ikke988
第1話 始まり
「イラ、もう起きなさい!」
キッチンの方から母親の怒鳴り声がする。目を開けて外を見てみるともう日がてっている。もう朝だ。
重い体を起こしリビングへ向かう。移動する時どうでもいいことを考えながらリビングへ向かうのだ。
「おはよう、母さん。」
「おはよう、イラ。今日は試験の日でしょ?
こんなにギリギリで大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。」
試験とは年に2回行われる魔法の使用免許証の取得の試験である。この免許証を持っていたら日常の中で魔法を使えるようになるのである。大抵の大人は持っているが、犯罪を犯したものなどの悪人は剥奪される。免許証が無いと日常の中では魔力が使えない。なので、免許証を持っていると持っていないでは生活に相当な差が生まれる。
魔法使いにも階級のようなものがあり、下から、「3級」、「2級」、「1級」となっている。
「3級」は日常の中で、火を起こしたり、水を出す程度のことしかできない。
「2級」は、下級の魔獣を5人程で倒せる程度。(特別な訓練を受けた5人)
「1級」は、下級を余裕で倒せる程度。上級、超級を魔具を用いてたおせる程度、神と連絡が取れる唯一の者。しかし連絡が取れるのも世界に3人しかいないと言われている。
「行ってきます、母さん。」
「試験頑張ってね!イラ。」
と手を振る母を見てイラは家を出た。今日は魔法階級のテストを受ける日だ。イラは今日「2級」の試験を受ける。
「おっはよー!」
「あぁ、おはよう、ストラ。」
ストラは今日同じ試験を受ける友人だ。魔力量ではイラより劣っているが技術はイラの上を行く。
「今日受かったら、2級かー、2級になったらいよいよ魔獣を倒しに行けるねー!」
「受かったらな」
「大丈夫だよー!だってあんなにきつい訓練を受けて来たんだもん。」
「まぁそうだな。」
と何気ない会話をしていると試験会場に着いた。
試験は魔法学科本部で行われる合計3つの試験があり監督の評価の平均が7.5以上あれば昇級だ。
「お前はどんな魔獣が出てくると思うか?ストラ」
「うーんとね、僕は下級魔獣キメラだともうな。」
「キメラはいくらなんでも、強すぎないか?下級と言っても限りなく上級に近いぞ。」
「だからだよ、監督は1級な訳だしもし僕らが負けるようなことがあっても助けれるギリギリだからね。」
「そう言ってもな」
ガーン、ガーン鐘の音がした。これは試験の開始合図だ。とても急なので準備をしていない受験者はここで失格となる。魔法使いは常に死と隣り合わせ。2級になると尚更だ。
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