第10話
どれだけ時間がたったのか。きっとまだ二時間を経過していないだろう。そう自覚しながらも、時計を見やってしまう。やはり、そのとおりで、自然と溜息がこぼれる
。
まったく進まない。羽根ペンのインクは乾ききってしまい、苛立たって羊皮紙の上をペン先でトントンと叩いても障りがない。試しに別の羊皮紙を取って眺める。魔法薬、魔導具。あらゆるものを創ろうとした。すべての研究資料を引っ張り出して眺める。必要な素材を観察してみる。以前よく悩んだとき、そうしたらアイディアが閃いた。
「駄目だ」
羽ペンを投げ出す。成果はゼロではない。けど、数年前と比べれば違いすぎる。出来じゃない。前はアイディアがどんどん浮かんできた。詰まったとしても時間なんて気にしないで没頭していられた。集中できない。モチベーションとやる気が不思議なほどわいてこない。楽しいともかんじず、研究に身が入らない。熱意が消えているのだ。
長く離れていたからか? 久しぶりすぎて、鈍っているのか? 時間がたてば元に戻れるのか?
このままの状態で、長い時間をかければ、研究を続けることはできる。魔法も新しい魔導具も作れるだろう。けど、熱意のないものは果たして本当に自信を持てるだろうか? 試験で合格できるものだろうか?
工房での研究の日々を覚えている。ひもじく、報われないことが多かった。失敗したときもあった。魔道士を目指す理由も、大魔道士に憧れるようになったきっかけも。その根底にある熱い感情も、今まだ残っている。充実していた。工房にいるときだけ胸が躍った。研究さえできれば何もいらなかった。
だが、今はどうだ。今日仕事中、俺はいつ研究のことを考えた? 魔法のことで思案した? さっきまで楽しさがあったか?
魔道士を目指していた原動力が、今は少しもない。身のうちから無限に存在していた熱が、楽しさが、欠片さえもない。戦争中は、早く帰って研究したかった。いつ死ぬかわからない絶望的な状況だったけど、魔道士になるまで死ねるかって意地で生き残れた。
「そうだ、せっかく生き残れたっていうのにこれじゃ意味ない。よもや・・・・・・」
「よもやなんでしょうか」
「ううううっっひゃっふぉ!!!???」
背後から聞こえた声に驚きすぎて、変に叫びながら飛び上がった。着地したとき、どんな動きをしたのか、俺の視界が百八十度変わっていた。幽霊か、たまた盗人か。そんなものに不意に遭遇したときでさえこれほど驚かなかっただろう。迎撃のための魔法を自然と発動させてかまえる。
けど、正体はルウだった。安心よりも動揺が大きかった。
「ど、どうしたんだ? なんでここにいる? 寝てたんじゃないのか?」
「少し喉が渇きまして。それで工房の方から明かりが」
「ならせめて工房に入る前にノックするか、呼ぶかしてくれ。急にいたら驚くじゃないか」
「申し訳ありません。次はそういたします。ご主人様に鼓膜を破られないために」
「やっぱり俺の声って大きすぎるの?」
「そんなことより、魔道士になるための研究をなさっていたのですか?」
ひょい、と頭だけ俺の肩をこえるようにしてつま先立ちになって背後をのぞいた。子供っぽい仕草が最高にいとおしい・・・・・・けど髪の毛から石鹸の匂いが仄かに漂ってきてトリップしそうになった。
「私は、魔法には疎いのですが、やはり大変なのでしょうね」
「ああ、まぁな」
意識しないように努めても、聴覚が、視覚が、嗅覚が、ル自然とルウを追ってしまって生きた心地がしない。もう顔中熱くて火を噴きそうだし、心臓が壊れてしまいそうだ。
「これは、なにをしていたのですか?」
「あ、ああ。これは――」
ルウに、一つ一つ説明する。創ろうとしていた魔法。設計図の意味。それだけに集中していたいのに、時折ちょっとした拍子に触れてくるルウの柔らかいの感触が、甘く優しい香りに、意識をとられる。
「ご主人様?」
「んんんううううんああああああん・・・・・・・・・・・・! 鎮まれ俺ぇっっっ!」
危ないところだった・・・・・・。もう少し判断が遅ければ無理やりルウを抱きしめて我慢できなかった。
「ご主人様は突然奇行をなさる癖がやはりおありのようですね」
殴った拍子に曲がった鼻を戻し終えると、ルウが先程より距離を取っていた。
「違う。誤解しないでくれ。戒めだ」
何もルウのためだけではない。そんなことをしている場合ではないだろうと。それ以外にしなければいけないこと・・・・・・研究があるだろう。ある意味、ルウと同じくらい大切な夢を、おざなりにして劣情を抱いていていいのかと。
「しかし、今創っているものすべてが、魔道士試験で認められなければいけないのですね」
あまり魔法に興味がなさげだったはずのルウが、魔道士のことや魔法について話してくれるから、嬉しくなる。
「別にそういうわけじゃない。厳密には、魔道士試験には一つだけ提出すればいい。それが認められれば魔道士になれる」
「一つだけなのですか」
「そうだ。その唯一提出するもの、それが魔導書だ」
魔導書は自分の完成させたもの全てをまとめた本、自分の研究したことすべてが収められている。魔法、魔導具、魔法薬。必要な素材と呪文、用途。いわば設計図と取り扱い説明書。
魔法士の研究の成果。魂とさえ呼ぶ者もいる。どんな内容であっても国が魔導書だと認めればそうなる。合格したら魔導書は国が保管する。
魔法学院の講義に教科書としても使われたり、研究所に預けられて調べられる。または専用の書庫に収められる。そして、過去の異人達のように歴史に名が残る。
「それでは、魔道士が損ではないでしょうか? せっかく作った魔導書には、すべてがのっているのでしょう? それが他人の手に渡ったり利用されるのは、悔しいのでは?」
「そうでもないさ。むしろ魔導書を保護し、守ることもできる。悪用しようとする者もいるからな。魔道士が亡くなっても、魔導書が残る。それも永遠に」
研究所に勤めているからか、古代の魔道士達(まだ資格ではなく呼び名、単なる称号であった時代の人たち)も、あちこちに魔導書が散らばっていたり消失してしまったり残っていなかったり、それから盗まれたり売られたりもする。そして応用・転用・商用。どのような手段でも、自分の功績を、世に広める。遺す。それは魔道士にとって名誉なことだ。
「それに、魔導書はいくつ作成してもいいんだ。一冊程度で満足していては一人前の魔道士ではない。魔導を志すものなら、一生は魔導にささげるべしってな」
義務づけられたものではない。強制されているわけでも、誰に決められたわけではない。魔道士は自分の魔法や研究を突き詰めることしか頭にない。だが、それはごく自然なことだろう。おかしなことではない。俺自身そうしたいと願っているんだから。
「一生・・・・・・ですか・・・・・・常識ですか・・・・・・」
そんなに驚くべきことではないはずなんだが、ルウの反応から不安になってしまう。どこかおかしいのだろうか? これは魔法士とそうじゃない者達の認識の違いってことにしとこう。
「そうだ。だから、その最初の魔導書を国に保管されることは、覚悟を示している証なんだ。これだけで満足してはいけない、これ以上のすごい魔導書を、何度も創り出してみせるぞってな」
「成程・・・・・・険しい道なのですね。そのような道をあえて進まれるとは、さすがはご主人様です」
淡々としてはいるが、感嘆とともにうなずいてくれているルウがまるで自分を認めてくれたようで、じぃぃぃん、と胸の奥が温かくなってくる。好きだいとおしいって実感できる。
「安定した仕事に就いているにも関わらず、さらなる高みを目指されるとは」
「いやそんなんじゃない」
「それでは、ご主人様は己の才と探究心から魔道士を目指されているのですね。そして、大魔道士すらこえられる存在になるという志を掲げているのですね」
いやぁ、そこまで褒められるとはずかしいな。
「私の主が、狭隘な存在でも個人的事情に囚われているだけではない、素晴らしい尊敬すべきお方だと、再認識できました」
嬉しいが、素直に喜べない。胸が痛い。そもそも魔道士を目指すきっかけは、個人的事情だったから。けど、ルウの手前愛想笑いでごまかす。
「しかし、あまり芳しくないようですが」
話が逸れたが、安心する間もなく胸にぐさりと刺さることをぶつけてきた。椅子に座り直して、相づちをうつ。きっと、俺が苦悩していた姿を目撃していたんだろう。
「スランプかもな、もしかしたら」
好きな子に、そんなことを打ち明けるのは少々情けないが、他にどうしようもない。
「すらんぷ、とはなんでしょうか」
「あ~。俺みたいになにかに打ち込んでるやつが煮詰まったり悩んだりしてうまくできなくなること・・・・・・かな」
「ご主人様のようなまだ何もなせていない方でも陥るのですか」
痛い。ルウの切れ味抜群の純粋な疑問がナイフになって俺の心に突き刺さってくる。
「自分でもびっくりしている。なんせ、こんなこと初めてだからな」
「そのすらんぷというのはどうすればなくなるのでしょうか」
・・・・・・どうすればいいんだろうか。周りには魔道士を目指している人もいないし、似た境遇の人もいない。というか、スランプの原因すら不明なんだ。
「では、もしかしたらご主人様のスランプを直せなければ未来永劫魔道士になれない可能性もあるわけですね」
「おおげさだが、そうかもしれないな」
「それは大変喜ばしいことでございます」
「え?」
「失礼いたしました。大変お労しいことでございます」
「・・・・・・まぁ少し様子見に徹するさ」
「一刻も早くすらんぷをなんとかしなければなりませんね。なにせ時間は有限でございますから」
「ああ」
「少し様子見を、と悠長なことをしていたらそれが当たり前になって魔道士という夢からも離れていってしまわれます。別に魔道士になれなくていいとあきらめてしまいかねないのではないのでしょうか」
「・・・・・・ああ、そうだね」
「ですが金銭を得て安心した暮らしをすることも、ある意味大切です。夢とお仕事の両立というのも一案なされるべきかもしれませんね」
俺をねぎらってくれているんだよな? きっとそうだよな? うんそうに違いない。わざとプレッシャーをかけようとしているつもりはないんだよな。
「じゃあそろそろ俺は休むよ」
そう伝えて、工房の明かりを消す。もう今日は続ける気がなくなってしまった。二人でベッドに移動する。ベッドは二人分だけど、疲れているからだろうか。緊張してない。
ベッドに横になったままランプを消そうとしたが、ルウが遠ざける。なんだ、とおもう間もなく、急に後ろに引っ張られた。毛布とベッドのおかげで痛みはなかったが、いきなりの行動に驚いた。
ぐいっと腕と肩を動かされてあっという間にうつぶせにされ、何がなにやら。
「え?! え!? なに!?」
俺の声は無視され続けていると、体に微妙な力が加わってくる。
背中や肩。ルウの手がそこを押してくれているという事実に、気づくのが遅れた。ほどよい快感のせいもあったんだろう。ときには強く、ときに弱い力で絶妙に押してくる。仕事と研究のせいであった凝りと微妙な痛み、張りがほぐれていった感嘆の呻きがでてしまう。
「どうでしょうかご主人様」
「ああ。気持ちいいけど、いきなりどうしたんだ?」
「お疲れでしたから。せめて寝る前のマッサージをと」
なん~て優しいんだろう・・・・・・まるで天使、いやもう天使そのものだというか天使以上。俺がスランプに陥ったこととか、魔道士のこととか知ったからか。とにかく好き。
「ご主人様には、これから私を養っていただかなくてはなりません。夢や仕事のせいで早死にされては、私はまた売られるか路上生活するか。とにかくまともに生きられなくなりますので」
打算が少し含まれているけど、それすら許せるくらいいとおしい。
「しかし、マッサージうまいな」
「・・・・・・両親にしたことがあったので」
あ、と後悔してももう遅い。それから無言になってしまった。ただ黙々と手を強く押してくる。まずい話題に触れてしまった。
「・・・・・・すまない」
「はい? なにがでしょうか。私はなんともありませんが? 別に死んだ両親のことを思い出してしまって、悲しくなったわけではございませんので」
どどどどどどど、と連続で背中をたたかれる。少し痛い。
「ご主人様に尽くすのが奴隷でございます。そこに感情の有無はありません」
どんどんどんどんどんどんどんどん! と背中が壊れるくらい連打されまくっている。というかこれ拳で殴られている。痛い。既にマッサージじゃねぇ。
「今度は太ももに移らせていただきます」
体勢を入れ替えたからか、背中に柔らかくて小さく、わずかに重みのあるものをかんじる。ルウのお尻なんだろう。柔らかい感触のせいで、なんだか恥ずかしくなるな。というか意外とお尻が大きい――?
ぼごっ、ぼごっ、ぼごっ、という明らかに攻撃でしかない強さで太ももを殴られている。けど、背中に乗っているルウの柔らかいお尻が、振動でわずかに揺れて妙な感触と心地よさを味合わせてくれる。
まるで痛みと快感のサンドイッチだ。もう自分が痛がっているのか気持ち良くなっているのかも判別できない。これはこれで、新しいマッサージなのかもしれない。
もうなにも考えられない。無我の境地とはこういうものなのだろうか。
ふと、視界の端でゆらゆらと揺れているルウの尻尾が映った。実に魅力的で、そういえば、触ってみたことがないな。どんな感触なんだろう。そう疑問におもったからか、欲求が強くなってきた。それに伴って、左右に揺れて時折曲がる尻尾はまるで生き物であるかのように錯覚してしまう。触って、さぁ触って、と誘惑しているみたいだ。
ごくり・・・・・・・・・。
「っひゃうん!?」
ルウに断ることもせず、その尻尾に触れてしまった。想像以上に気持ちがよくて感動すらしている。触れば触るほど気持ちよさが増し、自然と力と触れる箇所を大きくする。
ルウの体がびくん、と大きく反応して止まった。けど、そんなことよりも尻尾の感触が面白くて手触りが良くて、夢中になってしまった。軽く何度も握ってみたり擦ってみたりする。ああ、いい。絶妙な触り心地だ。
毛ではあり得ないほどすべすべとしている。指で試しにといてみても滑らかに流れて、、それでいてふわふわで、毛の奥、尻尾の芯となっている部分には不思議な弾力が。永遠に楽しんでいたい。
「ご・・・・・・ご主人様ぁ・・・・・・」
ルウの体が、びくびくと小さく痙攣を繰り返している。尻尾を弄るたび、反応が強くなっていく。われに返って慌てて尻尾を離した。
「ご、ごめん! 断りもなくて!」
「いえ、ご主人様がよろしいのでしたら、存分になさってください」
え? まじで? 本人からの正式なお許し?
「いいのか? すっっっごい触りまくるよ?」
「も、もちろんです。い、いきなりでしたので、多少おどろきましたが、かまいません。どうぞ」
少し息が乱れているのが引っかかるけど、誘うように曲げられた状態で振られている尻尾が、いきなり俺の頬をなでるように動いた。それだけで迷いがなくなった。
「どうか、お手柔らかに」
今度は両手で楽しむことにした。さっきよりも大胆に、派手に、激しく強く尻尾を存分に楽しむ。ああ、やはり良い。一生楽しめる。上下で挟むようにして手をゆっくり擦らせる。時には早く。時には遅く。あらゆる方法を試して尻尾を堪能する。
ルウの反応がだんだんと大きく、また間隔が狭まっている気がする。荒かった息はなぜか艶が出て色っぽくなっていて、声は何かを我慢するようで、せつない。それがまた俺をかき立てる。
ただ、癒やされていく。穏やかに、心の中にあったものが浄化されて洗い流されていく。尻尾の感触をもっと味わいたい。この尻尾がもっとほしい。そんな純粋な気持ちしか残っていないほど。
手だけでは物足りず、頬ずりもしてみた。てのひらとはまた趣が異なった感触と気持ちよさがある。それだけじゃもどかしくて体全部で抱きしめてみる。尻尾の先端から付け根のところまで、余すところなく楽しむ。
もうこの尻尾がなければ俺は生きていけない。この尻尾さえあればいいや。そんな境地にすら達していた。
「ご、ごしゅ、じん、さまぁ、き、きもちよいですか?」
妙に切なそうな、普段のルウなら決して出してくれないであろう甘くいやらしい声。けど、今は二の次だ。
「ああ。たまらない。毎日ほしいくらいだ」
「さ、さようですか」
それに、尻尾の反応も面白い。くねらせるように、形を変えて視覚的にも楽しい。まるで尻尾自体も楽しんでいるみたいじゃないか。ルウが一際大きく背中を仰け反らせて犬のように激しく吠えたあと、一気に脱力する。同時に俺の満足度も達した。
「いやぁ、ありがとうルウ。とても気持ちが良かった」
かつてこれほどさっぱりとした気持ちよさがあっただろうか。実に晴れやかで気分がいい。
「・・・・・・さ、さようですか」
「ああ。ありがとう。病みつきになりそうだ」
「・・・・・・それならば・・・・・・よろしゅうございました」
負担がかかっていたのか、俺の体の上でぐったりとしていた。頭は俺の股の間に深く沈んで、手は大きく広げられたまま投げ出された状態に。お尻を大きく上に突き出し、膝だけがなんとか立てられている不思議な体勢だった。
俺の呼びかけに応えてはいたものの、なんとなく鈍い反応と動き。ここまでくると、不安になる。けど、尻尾を両腕で深く抱きしめて顔を埋めてしまう。時折顔が少し出て、視線が合うと恥じらうようにまた埋めてしまう。そんなことを何度か繰り返している。
なんだ? 一体どうしたんだろう?
「またさせてもらってもいいか?」
試しに聞いてみた。もしルウが嫌なら、断るだろう。
「・・・・・・またなさりたいのですか?」
「ああ」
返答に詰まっているルウに、不安になってしまう。まさか・・・・・・もうこれっきりなのか?
「やはり、嫌か? 何かしたくない理由があるのか?」
「・・・・・・いえ、ご主人様のお望みであるならば」
「本当か!」
「はい・・・・・・」
「そうか・・・・・・そうか・・・・・・!」
「それほどまでにお気に召したのでしょうか・・・・・・ご主人様は変態でございますね・・・・・・」
「え? どういうこと?」
「なんでもございません・・・・・・おやすみなさいませ」
「じゃあそろそろ休もうか」
「はい・・・・・・そうさせていただきます・・・・・・」
ルウがぼふん、と横に倒れてそのまま寝に入る。すでに呼吸は整っていて寝息のそれへと変わっている。
「ご主人様の喜びは私の喜びですから・・・・・・それに私も・・・・・・」
「私も? なんだ?」
答えはなかった。寝てしまったんだろう。
「きっとこの分なら、そのうちスランプもすぐ解消されるだろうな」
その証に、工房にいたときの鬱々としたものや苦悩といった暗さはどこにもない。いや、こんなにリフレッシュされたのは産まれて初めてではないだろうか。
あれをまたできる・・・・・・明日がいいだろうか。もしくは明後日も。というかひょっとして毎日やっていいだろうか?
あの尻尾を毎日楽しめる・・・・・・!
「えへへ・・・・・・」
自然と口元が緩む。研究のことも、スランプのことも頭にはなく、寝て意識を失うまで尻尾のことを妄想していた。
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