第10話 ビビり
「じゃあ気に入られてはいるんだね、上の人から」
「もちろん。だからそれなりだね。ただ超ビビりーなんだよ。半端じゃなく」
「なになに?その人がビビりなの?」
「そう。ウルトラスーパービビりーなの」
「え?なんで?なんで?」
「結局周りが敵だらけでしょ。そういう人間だからさ。いつ足元すくわれるか怖がってるわけだよ。逆に言えばね。逆に言えば周りが助けてくれる人間もいるんだけどさ、そういう人がゼロだから、会社にさ。で、いつ自分が足元すくわれるかわかんないから完璧にしておきたいんだよね、いろんなことを」
「あー、はいはい、はいはい」
「そういう人間なわけだよ。ねぇ、みんな仲間だったら、周りがね。違うんだよ、だから。みんなが足引っ張るっていうか、あんま良く言わないでしょ?そういう人間だから、隙を作らないようにしてるんだよね」
「あーそうなんだ。それで固めてるのね、いろいろね」
「そいういこと」
「んー。で、おにいちゃんのこと大好きなの」
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