第5話 見えない先

「うん、0よりはいいんじゃない?でもどうなんだろ、おにいちゃんだったらそれで来る?と思う?」


「いや、飲みたい人はいるだろうからさ」


「飲みたい人はそうだねー」


「うん。ただね、ただねってとこだよね。なんかあったらさ。それが一番だよ。何もなきゃりゃいいけどさ。まぁ難しいところだよな」


「難しいよね。なんにも平気って感じの人もいるけどさ」


「ま、一応いるけどね」


「うん、でも多いよね」


「多いよねー、多い。今日は何やってんの?お仕事?」


「今日はK沼に打ち合わせ行って、お金の取り決めして。終わった工事のね、請求書、それ今日やって、これから会社戻って、ちょこちょこっと仕事やって」


「って、感じなの?」


「ねー」


「ねー、なんかビミョーだよね、ビミョー」


「んー、先が見えないからさ」


「なんか1年かかるとかさ、とりあえず自粛は解けるとかさ、なんかわかんないよね、いろんな情報があってさ」


「でもアメリカで徐々に解けてるでしょ、経済活動が追い付かないから」


「あー、でもでもそうでしょ。いい加減ストップしてらんないもんね」


「それで減ってくればね。アメリカ辺りでは減ってきてるみたいだからさ、若干」


「あ、そうなの」


「だから日本も減ってくればさ、治んなくても自粛は解けてくるんだと思うよ、減ってくればね」


「うん、そうだよね」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る