第2話 トマト

「でさ、子供もさ、小学校行けてないじゃん」


「そうだよなー。可哀想だよな」


「そう。だから暇しちゃってるからさ、それを育てて」


「ほんとだよな」


「うん。だから育てるって感じでさ、やらせようと思って」


「それはいいね」


「うん」


「ちゃんと水やって」


「そうそう、そうそう、毎日毎日ちゃんと観察して。トマトができるように」


「最後はできたら食べちゃうと。パクっと」


「そうそう。できればいいんだけどね。悲しいよね。できなかったら」


「大丈夫。できるわ」


「できる?忙しい?」


「いや、忙しくないよ」


「ふふふ」


「ボチボチな」


「ボチボチ?」


「うん」


「いい感じだよ、うん」


「何がw」


「ふふふふ。大丈夫なの?昨日疲れちゃったの?早く寝ちゃったけど」


「あー、疲れてたんだね」


「ね」


「だめだわ」


「え?」


「気も弛んでるわな」


「でもさ、だよねー」


「ねー」


「うん」


「まー、あれだね。うちは動いてるからあれだけど、結構周りがもうね」


「うん」


「建築関係も止まってきてるみたいだからね。みんな新規の発注が止まっちゃってるからね、やっぱりね」


「あー、そっか」


「だからね、難しいよね」


「そうだよね。なんかさ、なんだっけ?ヤフーで出てたけどさ、なんだっけ?このコロナの影響で倒産したところの会社、全国のやつ出てたけどさ、XX県(私たちの住んでる所)1件ってなってたけど多分もっともっとこれから出るよね」




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