2 巻ピーマン様 境面世界にて ~クラスの雑魚キャラで引きこもりな俺氏、ついにヒロインと出会う

【インタビュー回答】

1 カクヨム

2 ファンタジー?

3 感動できる話

4 アホな子

5 絶対エタらない❗

6 現代ファンタジー

7 たぶん心理

8 境面世界にて ~クラスの雑魚キャラで引きこもりな俺氏、ついにヒロインと出会う


【あらすじ引用】

不登校中の高校生である智也は、金縛りにあっていた。

見上げているのは自室の白い天井だ。でも、よく見れば現実世界のそれとは少し違う。

もしかしたら、ここは現実世界とは違う別の世界なのかもしれない。そう思った智也は何とか体を起こす。

外に出てみると、そこは現実世界にそっくりなだけの、自分以外の人間がいない夢の世界だった。

そして、なんとなく自分が通っている高校に行ってしまった智也は、一人の少女と出会う。

その世界で生きる見知らぬ少女との出会いを境に、智也の世界は夢も現実も変わり始めていく。


────レビュー全文


【物語は】

主人公が天井を見上げているところから始まっていく。いつもと同じ景色なはずなのに、何かが違っていた。主人公はそこで夢だと思い、動かない身体を無理矢理動かし、外へ出てみようと思い立ったのである。


【世界観・舞台・物語の魅力】

とても不思議な感じがする世界観。現実と夢を行ったり来たりはするものの、ランダムであり、曜日が同じとは限らない。どんな法則かは序盤では分らないが、あるきっかけにより夢の世界へ行くことが出来るようだ。

しかしそこでも法則があるわけではなく、夢の続きというわけでもない。ランダムに見えるが何か意味や伏線を感じる。そして何が起きるのか分からなかったり、展開予測不能なのでとても先が気になってしまうのだ。


舞台は現実世界と夢の世界。

夢の世界は微妙に現実世界とは違っている。大きく異なるのは、人がいないということ。現実で不登校な彼は何故か、学校へと向かう。彼はそこである一人の女子生徒と出逢うのである。


この物語は、主人公に都合よくできているわけではない。しかし、伏線に感じる部分が面白い。主人公は、夢の世界で出逢った少女と自分の違いに気づき、自分が今まで常識だと思っていたことが偏った考え方であることを知る。

一方現実でも、ある少女との交流が少しずつ深まって来る。夢と現実を行ったり来たりしながら、主人公が徐々に成長していく物語なのではないかと感じた。


【登場人物の魅力】

この物語の主な登場人物は、主人公と夢の中の少女。そして現実で出逢うクラスメイト、姉なのではないだろうか?

はじめは自堕落な生活を良いとし、みんな本当は学校なんて行きたくないのに我慢をしていると思っている。不登校になってしまった理由については、作中で語られているため、ここでは明かさないが、そんな彼の世界は狭い。その為考え方もとても主観的である。自分が思っていることは、みんなも同様に考えていることなんだと思っているのだ。

しかし夢の世界である少女に出逢い、少し思想に変化の起きる場面がある。同じ日々を繰り返すわけでもなく、続きから始まるわけでもない。この日常が彼を成長させていくのではないだろうか?


そして現実でのある問いかけ。

夢の中でのある問いかけ。

二つの問いが交差する時、主人公はあることに気づく。

この出来事がどう繋がっていくのだろうか?


現実の中での姉との関わり方にも、少しづつ変化が訪れている。

この後、主人公はどんな風に変わっていくのかとても楽しみである。


【物語の見どころ】

まず、構成が面白いところが一番の魅力であり、見どころだと感じる。

次に主人公の変化。彼は少しづつ変わっていく。この物語には笑いが多く含まれており、不登校ではあるがコミカルで重くはない。

しかし、しっかりとテーマが盛り込まれており、主人公が自分自身と向き合ったり、相手の気持ちを考えたりする場面も多い。


先の展開が予想外なのも面白い。次はこうなるのだろうか?と思っていても、大抵当たらない。

リズムはあるのに、一定でもなければパターン化もされていないのだ。まるでアドベンチャーゲームをしているような感覚に陥る部分も魅力的である。不思議な感覚にはホラー感も含まれ、謎要素もある。

単純に夢と現実を行ったり来たりしているだけではないという事である。

(現在15話まで読了)


先が読めないからこそ、面白い。

あなたも読まれてみませんか?

この物語には、少女は何処から来たのか?(場所ではなく)という大きな謎があります。本当に夢の世界に住んでいるのだろうか、という謎が。

そして主人公はこの物語を通して何を得るのか。

果たして不登校の日々から脱出できるのだろうか?

主人公のその先を是非、その目で確かめてみてくださいね。

お奨めです。

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