18

 ……なん…………で…………音が…………後ろ…………から…………。

 ………………………………。

 ………………………………。

 ………………………………。

 ………………………………。

 ……な……なん……だよ………おま…………その、格好…………。

 …………何がって、お前、その格好、どうなのかって…………俺が聞いてんだって…………。

 …………は? どういう事かって? お前、分かってねぇのか?

 だってお前、その格好…………。

 …………まさかっ!

 …………まさか、お前っ!?

 ………………………………。

 …………そ、そうか…………そういう……ことか…………。

 …………そう……だよな…………だから、…………うん。

 ……そういう事だったんかよ…………あれを…………したのは…………お前、だったんだんか…………。

 いつからだ? いつからだったんだ?

 少なくとも、此処に来るまでは違ったよなぁ? あの時はまだ、違ったはずだよなぁ?

 俺、馬鹿だからよぉ。全然分からなかったわ。

 ………………………………。

 いや。今はそんなことどうでも良いわ。

 今、考えねぇといけねぇことは、みんなをどう助けるかってことだ。

 取りあえず、お前は違う。それだけはハッキリと分かる。

 なぁ。教えろよ。みんなを何処にやった?

 犯人はお前なんだろ?

 ………………………………。

 …………違う……だって? そんなはずはねぇ!

 だったら何で笑ってやがるんだ!?

 気持ち悪りぃ笑み浮かべてこっち見やがって!! 馬鹿にしてんだろ!? 面白いって思ってんだろが!! 俺が一人で喚き散らしてるのが楽しいって思ってんじゃねぇのか!!

 …………んだよ…………さっきから黙りやがって。

 下向いてんじゃねぇよ!! こっち見ろやっ!!

 ………………あ? 巫山戯てんのか? テメェ。

 ヤメロっつってんだよ!! その気持ち悪りぃ笑みをよぉぉっっ!!

 巫山戯んなっっ!! キメェんだよ!! さっきから、ニヤニヤしやがってっっ!!

 そんなに楽しいか!? 俺らが怖がってんのを後ろから見て楽しかったのかよっっ!!

 …………んだよ…………何で…………なんで何も言わねぇんだ…………なんでずっと笑ってんだ!! 何なんだよっっ!!

 見るな…………見るな…………見るな…………見るな…………

 こっち、見んじゃねぇえええええええええっっっっっっっっっっっっっ!!

『ガッ』

 見んなっ! 見るんじゃねぇよっっ!! 気持ち悪りぃんだよ!!

『ゴンッ、ガッ、ゴッ』

 笑うのをやめろっ!!

『ドンッ』

 …………はぁ…………はぁ…………。

 …………みんな…………さがさ……ねぇ……と…………。

 …………はぁ…………はぁ…………おい…………こた……えろよ…………。

 …………あいつら…………どこに…………かくした…………?

 …………おい…………だまってねぇで……答えろよっっ!!

 …………っっ!?

 まだ…………まだ笑うってのか!?

 何がそんなに楽しいんだっっ! テメェっっっ!!

『ガッ』

 やめろっっっ!!

『ゴッ』

 その顔をやめろっつってんだろ!!

『ガッ、ドカッ、ゴッ』

 気持ち悪ぃんだよっ!! 何でそんなに笑ってんだよ!!

『ガンッ、ガッ、ガツッ、ガンッ』

 なんでだよ!! 何でっっっ!!

『ガンッ』

 …………はぁ…………はぁ…………。

 …………はぁ…………は…………ははっ…………。

 …………ははははっ、はははっ、はははは…………。

 …………はははは…………あははっ…………アハハハッ、ハハハハッ、アーッハハハハハハハハハ!!

 ヒィ…………ヒヒッ、ヒヘヘヘ…………ヘヘヒィ…………ヒィッ…………ヒィッ…………ハハハハハッッ!!

 ……ヒヒッ…………ヒッ…………あいつら…………あいつら……さがさ…………

『ガッ』

 ……ヒヒッ…………あ…………コレ…………かめ……ら…………?

 …………一応……持って、行く……か…………。

 ……こい…………つ…………、気、失って…………ん……だよ…………な…………?

 ………………………………。

 …………おい………………おいって……………………。

 …………はぁ…………反応、なし。……か。

 ……はぁ。

 ……懐中……電……灯……どこ…………だ…………?


 たーん…………


 っっ!?


 たーん、たたたった、たーん……


 なっ…………なん…………で…………


 たーん、たたたった、たーん……


 何で、音が聞こえてくるんだよ!?


 たーん、たたたった、たーん……


 何処だ!? どっから聞こえてんだ!!


 たーん、たたたった、たーん……


 何なんだよ!! 何でこんな音っっ!!


 たーん、たたたった、たーん。たたたたった、たたった、たーん。たたたたった、たたった、たた、たた、たたたたった、たたたたった、たた、たた、たーん


 うるせぇっっ!! いい加減にっっ…………


 ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!


 うわぁあああああああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!


『ゴッ』

 やめっ、いてっ、痛てぇっ!! 痛てぇっ!? やめろぉぉぉっっ!! いっっ! っっっっっっっ!!

『ガッ、ゴッ、ガッガッガッガッゴンッ』

 痛てぇっ、痛てぇよぉっっ! やめっ、いっ…………

 やめっ……っっ…………くぁああ………………

 …………るして…………してください…………ごめんなさい…………ゆるして…………ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…………


 許してください。


『ゴッ』


 ………………………………。

 ………………………………。

 ………………………………。

 ………………………………。


『ぴちょ…………ぴちょ…………』

『ザッ』

『ガタッ』

『ゴンッ』

『ガッ』

 ………………………………。


『…………ゆ…………ん……チ…………』

『…………ぎ……シ…………キ……………………』

『…………キョ…………タリ…………イ…………』

『……イ………………レデ…………じ…………まぁ…………イ…………』


『ガンッ』

『ザ…………ザァァ…………………………………………』

『ブツッ』

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