第2話 海の中
いつもの目覚まし時計の音で目が覚める。
天井は病院のように真っ白な天井だった。
いつも朝見ている木材でできた天井とは違う。
まさかと思いつつ、目覚まし時計で日付を確認する。
目覚まし時計には「8/14 日曜日」と記されていた。
それに時間も朝なんかじゃない。もうほとんどの人間が寝ているであろう「23:49」と記されている。
「ふざけんなよ。こんなこと有り得るかよ。」
夏翔はそう思って当然である。
なぜなら、今日の記憶が丸々無くなっている。それに朝、起きていたかも分からない。
「パニックになるのは良くない。冷静になれ。」と自分に言い聞かせ、ベッドから降りて辺りを見渡して見る。
部屋にはベッドに冷蔵庫、それにテレビが見えるところにある。
ベッドの横にカーテンがかかっているか窓。
そして扉が1つ。
少し躊躇いながらもドアノブに手をかけ下げると扉は開いた。。そこには、廊下とその先にはもう1つ扉があった。そして右側、すぐ近くにも扉が1つあった。
近くの扉を開けるとそこは洗面所だった。
洗面所にはもう1つ扉があるが、開けるとそこは案の定浴室だった。
特に気になるものはなく、洗面所を出た。
少し躊躇いながらも、一番奥にある扉を開けようとしたが鍵が掛かっており、開けることは出来なかった。
最初の部屋に戻り、ベッドで寝ていると今まで気づかなかった「揺れ」に気づいた。
違和感をおぼえ、カーテンを開け、外を見ると月の光が綺麗に見える。
下を見ると綺麗な月が浮かんでいた。
そして夏翔は「海はふざけてるだろ。」と誰もいない静かな部屋で独り言をボヤいた。
そして、知らぬ間に夏翔は眠ってしまった。
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