紙一重賢者の魔法学研究室

春野仙

プロローグ

プロローグ ~終わりにして始まりの日記~

 その日、雲一つない空に月が輝いていた。

 

 世界を覆いつくすような眩い星々の間をたくさんの線が流れゆく。


 興味深く天体観測をする人。


 不安げな子供を抱えた親子。


 無意識に指を取る恋人。


 そして、絶望する私。


 

 今、一つの世界が終わりを告げた。

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