呑み込みの早い世界に
川字
プロローグ:呑まれる
”それ”は大きかった。私をひと呑みなのだから。
蛇に丸呑みにされた人の話をときどきニュースで聞く。あの人たちは、暗く、狭い、その
ここまで来て、自分の性癖の意固地さが少し可笑しくなった。死神の歩く道ですら、それがなにか気になっている。まあ、いいか。こいつが脊椎動物なら、もうすぐ確実に生を溶かされるのだ。自分の頭くらい、最期まで好きにさせてやろう。
次第に拘束が脱がされ、空間へ吊られる。腕まで解放されたタイミングで、塗れた粘液を拭い、
「石畳?」
思わず口に出る。そこは広場だった。
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