第19話 性癖

「あとはどうしたの?」


「知らなーい」


「どっかにあんじゃないの?」


「違う、だって男の人が、用意するじゃん、そういうのって」


「そうなの?」


「そうだよ。男の人がこれ着てって言うか、うん、みたいな?これ良くない?みたいな感じになって、あ、いいねーってなって。いいよいいよーって」


「へぇー」


「だからだからそれを毎回、毎回って言うか、毎回毎回着るわけじゃないよ?」


「着ないの?毎回」


「毎回毎回着・・・ないね。着ないし、みんなどうやってたんだっけ?忘れちゃった。だから時代が違うんだよ。おにいちゃんたちの世代と、多分違うんじゃない?目で見る楽しさみたいな世代なんだよ、目で、うん」


「うん」


「おにいちゃんは多分、言ってたけどエロ本とかさ、そっちの世代じゃん」


「うん」


「私らの世代ってAVの世界だから。目で見た時の、アレなんじゃない?」


「うん。なるほど。目で見て興奮してんだね」


「うん。だから言ったじゃん、だからだから下着とかさ・・・おにいちゃんそういうのあんまり、ていうか全然こだわんないじゃん」


「うん」


「うん、でもそういうのが好きな人もいるしさ」


「中身じゃなくて入れ物が」


「そうそうそうそう。だから意外と、意外と、普通だし、だからそういう人って。普通、SEXに関しては普通」





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