第四章 禁じられた遊び

*第89話 五省(ごせい)

オバルト海軍心得の事。


一つ 至誠しせいもとかりしか

一つ 言行げんこうずる勿かりしか

一つ 気力にくる勿かりしか

一つ 努力にうらみ勿かりしか

一つ 不精ぶしょうわたる勿かりしか


五省ごせいを抱き海行かばかえりみはせじ


***


なんでもデカシーランドが掌返てのひらがえしでオバルトに泣きついて来たそうですの。

呆れたものですわ。

前の代表者が裏切り者だったとか。


「あいつならやり兼ねませんわぁ、昔からコッスイとこおましてん。」

とシモーヌが言っていましたわ。

見捨てる訳にも行きませんので再度の援軍派遣と成りましたの。


シモーヌの実戦訓練に丁度良いので、

カーレス号に乗船させて頂きましたのよ!

フリスタスお兄様の勤務姿も、なかなかに凛々しくて素敵ですわ。

背中とか、横顔のちょっとした輪郭とかがお父様に似ていますわね。


時折リージット様が熱のこもった視線でお兄様を見ていますの。

お兄様も満更では無さそうですわ。

さっさとお決めなされば宜しいのに。


さて肝心のシモーヌですけれど、いきなりつまづいていますの。

私とルルナの様に空を飛んで空爆させようとしましたけれど、

高所恐怖症で駄目でしたの。


物覚えは良いのよねシモーヌは。

呪文もシモーヌ用に私が考えた特別仕様ですわ!

飛べるのだけれど、すぐに気絶しますの。


上がったと思ったら墜落しますの。

まるでロケット花火ですわ。


「し、師匠~!ウチ高いとこアキませぇ~ん!

怖わ~て目ぇ~きませぇ~ん!」


オージーちゃんの頭にしがみ付いて

シモーヌがいんを踏みながら喚いていますの。


「その程度の高さで情け無いですわよ!ここと変わりませんわ!」

少しだけ見上げるくらいですわ。


「そこ船の上ですやん!この下、海ですから~」

「落ちても死にはしませんわよ!」

「そーゆー問題ちゃいますねん~!漏れる~!オシッコ漏れる~!」


まぁ大変!

オージーちゃんの立派なカリ首にお漏らしなんて許しませんわよ!


「仕方が無いですわねぇ、降ろしてあげてねオージーちゃん。」

グォ~はぁ~い

挿絵:https://kakuyomu.jp/users/ogin0011/news/16817330661903314139


「背中なら良いのね?」

「はい~あれくらいなら~」


まぁ良いですわそれで。

頭の上の方が恰好良いですのに。


シモーヌは徹甲榴弾てっこうりゅうだんを打てる様に成りましたの。

相手の装甲を貫いてから爆裂しますのよ。


凶悪ですわぁ~。


私とルルナのペアー、

そしてオージーちゃんとタツノコちゃん

シモーヌでトリオを組んで遊撃隊を結成しますの。


「名付けて『ウルトラ』遊撃隊よ!」


「『ウルトラ』って何ですのん?」

「最後には勝つ事が決まっていると言う意味よ!」

「身も蓋も無いですね・・・」

それで良いのよルルナ、お約束は大事よ。


「私達のテーマソングよっ!!」


ジャカジャァ~ン♪

ジャカ♪ドンジャンドンジャン♪

ドンジャカ♪ジャカジャカ♪

ジャァ~~~ン♪


ジャカジャ~ン♪ジャカジャ~ン♪

ジャラカ♪ジャ~~~ン♪


バァ~~~ン♪


ズンタカタッタ♪ズンタズンタ♪

ズンタカタッタ♪ズンタズンタ♪


渦巻く煩悩がタンタカタッタ ズンチャズンチャ

う~なりを立ててタンタカタッタ ズンチャズンチャ

萌える~パッパラ~萌える~パッパラ~


階段の下でタンタカタッタ ズンチャズンチャ

待~ち伏せて~タンタカタッタ ズンチャズンチャ

進め~パッパラ~進め~パッパラ~


あ~の子の~パンツをチャ~ンカチャンチャ~ンパララ

見~てみたい~チャ~ンカチャンチャンチャ~ン

名付~けてスカートチャラ~チャラパラララ

の~ぞき隊~チャ~ンカチャララ~♪』


ジャカジャァ~ン♪

ジャカ♪ドンジャンドンジャン♪

ドンジャカ♪ジャカジャカ♪

ジャァ~~~ン♪


ジャカジャ~ン♪ジャカジャ~ン♪

ジャラカ♪ジャ~~~ン♪


バァ~~~ン♪


さぁ!バルドーの船を片っ端から沈めますわよ!


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