ぼくとまっちゃん。

「4時ですよーだ」という伝説的なバラエティ番組があるらしいけど、私は世代が違うのか見たことない。16時から始まる番組を見る習慣もなかった。


だから、最初の記憶を掘り起こしてみると、やはり、「ごっつええ感じ」なのじゃないかと思う。それ以前のダウンタウンの記憶は、あるのだろうけど、ぱっと思い出せない。


当時は、ゴールデンタイムの番組はバラエティに限らず元気だったと思う。19時台にアニメがやってたのは、日本全体の景気も良かったのじゃないかと思う。


ごっつええ感じに夢中だった。そこで演じられるコントとか、ギャグってのは、学校でも話題でもちきりだった気がする。友達とも話したし、誰かが真似してたと思う。


「パーティー、いかなあかんねん」


ごっつええ感じの後は、何を見てたっけ?ダウンタウンデラックスを見ていた時期もあったけど、今は、見ていない。番組名などを諳んじて思い出せないから、Wikipediaなどを読んでみると「松本家の休日」とかは見ていた。宮迫博之さんも出ていて、なんだかんだあって、同じポジションに蛍原徹さんが入ったのは面白かった。あの頃は、そのうち復帰されるもんだと思ってた。


私は大学から演劇を始めた。毎日練習とかで帰宅が21時とか超えるようになると、テレビ番組を見る時間は減ったと思う。


大学、大学院を卒業してからも演劇を続けていたし、ほんの三年間だけの会社員時代は、アメトーークをよく見ていて、会社の先輩ともアメトーークの話をしてた気がする。宮迫博之さんがクレジットが消えるとは、当時は思いもよらなかった。


大学院を卒業してから参加していた演劇的行動は、笑いの要素が強かった。そこで、自分のギャグとか、コメディに何が影響を与えていたのか?と考えたことがあったのだけど、内村プロデュースという番組だった。台詞の言い方とか、そういう部分が大きい気がするけど、自分の中ではしっくりきた。


子どもの頃に熱心に見ていた番組は、ごっつええ感じだけど、ウッチャンナンチャンの番組も熱心に見ていたと思い出す。演劇って、標準語でやるから、関西弁のダウンタウンよりも、内村光良さん、ウッチャンやさま~ずさんらの標準語のお笑いの方がしっくり来るのじゃないか?と思う。



松本人志という人物を考えた時に、その才能とか、落ち込む心境を「ブルーになる」とか、滑ったギャグにたいする「さぶい」などの言語感覚、企画力など、伝説的な偉人扱いになっている気がするが、私の笑いの感覚の柱になっているのは、前述の通り、内村プロデュースやアメトーークである。子どもの頃に初めた触れたお笑いの一つだと思うけど、不思議なぐらいに、私にとって松本人志がコメディに関するメンターであるという意識はない。


面白いけど、尊敬はしてないって感じだろうか。ごっつええ感じの後は、見ていない期間が長かったろうか。長らく見ないようにしていたけど、「水曜日のダウンタウン」を今年になってから見るようになって、やっぱり面白いなーと思った。


ただ、社会人になってから参加した演劇的行動で、「出演者が面白いのか?番組としての構成が面白いのか?」という話になって、水曜日のダウンタウンとかは、VTRを見ているのがダウンタウンの二人じゃなくても成立するんじゃないか?と思った。仮に番組が終わるにしても、VTRを見る人を千鳥に変えて、「ちょっと待てぇ!」とかボタンを押してほしい。


余談だけど、千鳥の相席食堂のプロデューサーは、私と同時期に、立命館大学で演劇してた人で、その人の演劇も見たことあったと思う。同じジャンルにいたのに、えらく差がついてしまったぜ……!?むこうは、「ナカノ実験室」という私の芸名とか知らないだろうけど。



「俺の子ども産めや!」


この台詞を膨らまして、小説を書きたいと思ったけど、面白そうな設定や状況が思い浮かばなかった。強者の暴言を小説に転ずるのは、私の中の心のなにかが反応しないのだろう。「僕のソーセージ」のなんやかんやの台詞は、言った本人が時間差の報いを受けていたから、あと、ソーセージに関して心に残った名作があったからってのも、面白いと思う。


「産ませてよ!」


という、かつて松本人志が演じた半魚人の台詞、画像を使ったアンサー以上に、面白いモノが思い浮かばないってのも、あるかもしれない。


今後、演劇的な行動をするかは分からないけど、私の中の笑いの柱の中にダウンタウンが入ってなくてよかったんじゃないかと思う。私のコメディ感に、変化はなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る