そうしてわたしは、


 木炭色の森を巡って、拾い、喰べ、無彩色の谷に通って残骸を投げ入れ続けたものとしての『わたし』は、途切れて、終わった。


 『わたし』の未来は、岬に立っている。

 はるか遠くの水平線から今しも船影が現れないかと、棒のように立っている。


 やがて記憶わたしが読み出されるそのときまで。





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