Raftの世界で生き残れ!

サファイア

Raftの世界で生き残れ!  1日目 Raft生活の始まり

意識がもうろうとする。

目を開けると、青空を見上げる自分。

無理やり体を起こす。

するとそこに広がっているのは、一面の海。

隣には、横たわる一人の少女。

そして自分たちがたたずむのは、たった四マスの木のいかだ。

周りを、たくさんの漂流物が流れる。

それがRaftの世界。


「おはよう!」

急なあいさつに、「コウスケ」はいかだから落っこちそうになった。

その少女の名前は「ミル」といい、PCゲーム「Raft」のプロゲーマだ。

「ここはRaftの世界。『ハカセ』はRaftの世界に異世界転移したらどうなるのか?という実験のために、私達をここに呼び寄せたの。私は一応Raftのプロゲーマーだから、安心して大丈夫だよ。」

ミルの一言は、それだけでコウスケを安心させた。

すると、ミルが海にむかってフックを投げた。

「まずは資材調達からだよ。」

そういうと、ミルが持っているのとは別のフックを渡してくれた。

コウスケは、フックを受け取ると、海にむかって投げてみた。

すると、グッという手ごたえと同時に、フックの先に何かが引っかかっているのが見える。

試しにロープを引っ張ってみると、板一つと、ヤシの葉二つが取れた。

その後も資材調達を続けていると、厚板1.5スタック(1スタック20個)、プラスチック2スタック、ヤシの葉3スタック、スクラップ8つ、石ころ9つ、野菜4つを手に入れた。

「さあて、まずはこの足場からなんとかしないとね。」

ミルは、流調な手つきで、ヤシの葉からロープを2つ作り、厚板4つと合わせて、ハンマーを作った。

そして、あちらこちらに打ち付けて、あっという間に3×4の土台ができた。

「ふぅ、つかれたぁ。なんだか喉がかわいたなぁ。」

それもそのはず、ミルはずっと動き回っていたんだもの。

「水…どうやったらこの塩水を浄水できるんですか?」

あわててミルに聞くコウスケ。

「厚板とヤシの葉6つずつと、プラスチック4つで、『簡素な洗浄機』ができるはずよ。そしてプラスチック4つでカップを作って、塩水を洗浄機に入れる。でもって

厚板を燃料にして火をつければ浄水できるわ。」

ミルの言うとうりにすると、きれいな水ができた。

それをミルに渡すと、ミルは水を一気に飲み干した。

「ありがとう。」

ミルはコウスケにお礼をいった。

『ぐぅ~』

安心して気が抜けたのか、コウスケのおなかが大きく鳴る。

「フフフ、私が回復したからには、もう安心して大丈夫よ。」

ミルは、そういうと、厚板6つとロープ3つ、そしてスクラップ1つを使って

『簡素なグリル』を作って、ポテトを焼いた。

「ん~おいし~。」

すると、ミルは、『木の槍』を渡してくれた。

「なんでこんな物騒なものを…」

コウスケは聞く。

すると突然、大きな水しぶきがあがる。

「噂をすれば影とやら。これが答えだよ。」

ミルが答える。

そこには、サメが床にかみついていた。

木の槍で刺しても、2人あわせて4回も刺さなければならなかった。

「ふぅ、これで一息つける。」

コウスケが言うと、

「そうだね。」とミルも同意する。

「でも、資材が足りないから、資材集めはしないとね。」

そうして、2人のRaft生活一日目は幕を閉じた。

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