異世界に転生したんだが、人生は厳しかった
統星のスバル
序章 鬱屈とした日々から転生
第0.5話 最後の雄姿
どうもこんにちは、
なろうとかカクヨムとかアルファポリスで気ままに書いております。
異世界モノが好きなので書きました。アルファポリスでも書いています。
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キーンコーンカーンコーン
5時限目終了のチャイムが鳴り、クラスは賑やかになる。
訳あって通っているのは偏差値が超低い底辺高校のため、普通に髪を染めているやつや、スカートを短くしているやつなどが多々いる。
その中でもひときわ目立っているのが、クラスの女帝で金髪JK、
まぁ、両者共に髪を染めてて、一切校則を守っていないのだが。
ちなみにこれは余談だが、この2人は付き合っていない。女帝には、大学生の彼氏がいるらしい。
「はぁ、今日も目立たないように帰るか」
そんな崩壊しているクラスの中で一番陰の薄い男子、それが俺、
あいつらに目を付けられないように、密かに息をする、そんな人生は疲れた。
しかし、俺1人が世界の条理を変えることは出来ない。特に友人と呼べる存在もいないボッチできるのは、速く帰路につくことしかないのである。
◇
「きゃあ~~!」
帰り道の人通りに甲高い叫び声が上がる。
(何だ!事件か?)
ほぼ反射的に振り返った先にいたのは・・・・ナイフを振りかぶった狂乱状態の男だった。
「死ねぇ~~~!」
「えっ、何!?」「うわぁぁぁ!」「いやだ、死にたくない」
すぐに辺りは騒然となり、パニック状態に陥った人達によって、徐々に周りの人も錯乱状態に包まれる。
通り魔かよ。どうする、逃げるか?しかし、あの男との距離は数mしかないし、今、この状態で不用意に逃げても意味がない。人波に呑まれてボロボロになるのがオチだ。
みんなは混乱に陥って、平常を失っているいるのに対して、何故か俺は冷静だった。
しかし、今にもそのナイフは近くのクラスメートの女子に振り下ろされそうになっている。
あれはヤバい。
そう考えると同時に、身体が動いた。
「危ないっっ」
その女子高生をかばいつつ、通り魔に体当たりした。いつもの俺なら、ビビりまくって絶対に出来ないことだ。
しかし、この時ばかりは身体が動いた。アドレナリンが大量放出されていたのかもしれない。
「うぐっ」
グサッと肉を引き裂いた音がして、背中から焼けるような痛みが広がる。
薄い夏服の制服は、少しも防御力を保持しておらず、容赦なく柔らかい肉を切り裂く。
痛いイタイイタイイタイ
何だよこれ、絶対に耐えられる痛みじゃない。
鋭い痛みに訳も分からず、うずくまる。はっきりしない視界の隅で、通り魔が数人の男性に取り押さえられているのが見えた。
被害が出なくて良かった。
「・・・てっ!・おヶ浜く・・」
誰か知らない少女が、俺の身体を揺する。多分、あの庇った女子だろう。
俺の名前を知っている人がいたんだな。しかも、意外と美少女だし。最後に可愛い子の泣き顔が見れて良かった。
視界がブラックアウトする。もはや音すら聞こえない。走馬燈を見る暇も無く、意識が遠のく。
高校生1年生、短い人生でした。
『---イレギュラーユニットを確認。世界線を移行します。---』
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