はじめまして

@sennpukitaro

よろしくおねがいします🤔

日々の生活をすり減らし、積み上げたのは缶チューハイの空き缶とたばこの空箱の山でした。


やりたいことがあったわけではありませんが、こんな日々を送るつもりじゃなかったのはわかっています。


ある日ふと、この世界は狂っているんだと思いました。


誰かが誰かを監視して、少しでも誤れば石を投げられる世界で正気を保っている人たちが全員気が狂っているように見えました。


だから僕も狂っているんだと思い込んだのです。


そう考えると全てに納得がいきました。


溜まった洗濯物も、薄汚い6畳半も、残業も、上下関係も、うだつの上がらない日常も。


全部全部この狂った世界のせいなんだと言い聞かせ、自分自身を肯定してきました。


狂っていたのは僕だけでした。



ある日、僕は人を殺そうと思いました。


嫌いなあいつを、ウザい上司を、別れた彼女を。


誰かを殺すことで少しは正気に戻れる気がしたのです。


キッチンにある包丁を右手で握ります。


包丁を持ったとき、母親の顔が頭の中に思い浮かびました。


僕はなんだか虚しくなって、その包丁でこのまま自分を殺してしまおうと思いました。


その瞬間だけ正気に戻れた気がしました。


まだ死にたくないと無様にも思ってしまいました。


我に返った僕はまた、僕だけが狂った日常に戻って行きます。


他人も自分も殺せない僕は、気持ちだけを押し殺して狂い続けて行くのです。

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