第9話 VS トカゲ男!

美少女とパーティを組んで、むっつりロックはやる気いっぱい。

(レベル上げをね。)



パーティを正式に組むには手順がある。



まず、リーダーがパーティ名と紋章を決める。


そして、リーダーと加入者がブレスレットを触れ合わせる。


その際、お互いが仲間になる意思があればパーティとなることができる。


ステータスにパーティ名が追記され、ブレスレットに紋章が浮かび上がるのだ。



ロックとティナが2人で考えたパーティ名は



「ラフリンクス」



ヨムじいさんの言葉を元に、笑いあえる繋がりをイメージした名だ。


ちょっとくさいけどね。



紋章は「リング」をモチーフにして作った。



これで2人は正式にパーティメンバーとなった。




************


名前:ロック

パーティ:ラフリンクス

Lv:3

HP:285

MP:28

体力:26

力:25

素早さ:27

器用さ:23

魔力:29

スキル:

【   】

【成長促進(パッシブ) ★★★★★】

【隠密 ★★★】

【民間療法(パッシブ) ★】

【スキルスナッチ ★★★★★】


************


************


名前:ティナ

パーティ:ラフリンクス

Lv:4

HP:400

MP:51

体力:40

力:29

素早さ:32

器用さ:35

魔力:51

スキル:

【   】

【慈愛の祈り(パッシブ) ★★★】

【全能力50%UP ★★★★】


************




ヨムじいさんに聞いたところ、この村周辺のモンスターの平均レベルは、20前後。



2人だけではとてもじゃないが、倒せない。


低レベルの敵がいるところまで、カイルが引率してくれることになった。



経験値は、戦闘中に与えたダメージ量や回復量によって分配される。


敵に20%のダメージを与えたメンバーは経験値も20%。


1人で完全に倒して、別のメンバーがダメージ量と同じだけ回復したら、経験値は半分ずつ。



パーティは、全体回復や攻撃の際の敵・仲間の判定基準となる。


あと、メンバーのステータスも見ることができる。



ということで、カイルが一時的にパーティに入ってくれた。



カイルのスキルは2つ。




++++++++++++


【中級回復魔法 ★★★】・・中級までの回復魔法を全て使用できる。

【見栄っ張りな筋肉(パッシブ) ★】・・力が10%UPし、素早さが5%DOWNする。筋肉が必要以上に盛り上がる。


++++++++++++




「お互いどんな戦い方するか、知ってた方がいいだろ!」


ということで、見せてくれた。


(あのゴツさの訳は、こういうことなんだね…。

 それにしても★1のスキル…、神様はふざけてんのかな?)


カイルは肉弾戦も得意らしい。



ロックはヨムじいさんと相談の結果、カイルにもスキルを伝えることにした。


スキルを使う練習は必要だし、カイルは信用できる男なので。


ヨムじいさんは、かなり渋い顔をしていたが。



ちなみに、ロックとティナのスキルを見て、カイルはしばらく放心状態になっていた。






「気をつけてな。」



ロックとティナの手には、武器が握られている。


ロックは剣、ティナは弓。


村の人たちが狩ったモンスターの素材を村の鍛治師が作ったものだ。




「はい!行ってきます!」


3人は村を出発した。





村を出てしばらく歩くと、最初のモンスターと遭遇した。


2速歩行のトカゲ、トカゲ男だ。


「都合よく1匹でいるな。

 じゃあ、打ち合わせ通りいこうか。」


カイルの言葉に、2人は頷いた。



(<スキルスナッチ>)



まだ気付かれてないため、ロックが声を出さずにスキルを発動。



…奪えない。



「遠すぎるみたいです…。

 もう少し近づいていいですか?」


「わかった。

 だが、おそらくこれ以上近づくと気付かれる。


 俺が抑え込むが、油断はするなよ。

 このレベル差で攻撃を喰らえば即死だからな。」



トカゲ男のレベルは15前後。


ロックやティナとは10以上の差がある。



「わかりました。

 ティナは後ろにいてね。」


「わかったわ…。」


「よし…。

 静かに近づこう。」


50mくらい先の川べりにいるトカゲ男をたまたま見つけたが、相手は野生。


木の影から出て近づくと、すぐに気付かれた。



「ギィヤァアア!」



叫びながら走ってきた。


早いな…!



「<スキルスナッチ>!」



35m、まだ遠い。



「<スキルスナッチ>!!」



20m、トカゲ男が一瞬ビクッとした。



(奪えるのは、この距離か!)



隙をついて、カイルはあっという間にトカゲ男を組み伏せていた。



『【チャンバラ】スキルを奪いました。』



「奪えた!」


スキルリバースを使って空白になっていたスキル枠があったので、入れ替えは発生しなかった。



「もういっちょ!

 <スキルスナッチ>!」



『スキルを所有していません。』



どうやらトカゲ男のスキルは1つだったようだ。



カイルの元に駆け寄るロック。



カイルのレベルはなんと42。


Cランク冒険者ということになる。


まともに攻撃すればトカゲ男は1撃。


組み伏せた段階で、トカゲ男はダメージを受けたようだ。



「よし。

 押さえておくから、2人でトドメをさすんだ。」



気が引けるが、仕方がない。



ロックとティナはトカゲ男に攻撃をした。


が、全然ダメージが通らない!



(チャンバラってスキル、役に立ってるのか!?)



「これ以上攻撃してたら武器が壊れちまうぜ。

 流石にレベル差がありすぎたな。」


しばらく攻撃した後、そう言ってカイルがトカゲ男にトドメをさした。



『レベルが上がりました。』



「ハァ…ハァ…。

 フ〜…。


 カイルさん、レベルが上がりました!」


「わたしも!」




************


名前:ロック

パーティ:ラフリンクス

Lv:3→4

HP:285→501

MP:28→50

体力:26→45

力:25→43

素早さ:27→49

器用さ:23→42

魔力:29→48

スキル:

【チャンバラ(パッシブ) ★】

【成長促進(パッシブ) ★★★★★】

【隠密 ★★★】

【民間療法(パッシブ) ★】

【スキルスナッチ ★★★★★】


************


************


名前:ティナ

パーティ:ラフリンクス

Lv:4→5

HP:400→462

MP:51→64

体力:40→47

力:29→37

素早さ:32→39

器用さ:35→43

魔力:51→62

スキル:

【   】

【慈愛の祈り(パッシブ) ★★★】

【全能力50%UP ★★★★】


************




【成長促進】スキルの効果がエグい。


「やっぱりすげースキルだな…。

 このままレベル上げしたらどんなことになるんだ…。」

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