第107話新しい仲間⑤

ミレイたちは無事洞窟に逃げ込み入り口を塞ぎ洞窟の中を進む


でかい鍾乳洞だけどどこまで続くんだろう・・

ミレイたちが歩き始めてすでに数時間が経過している。


『ライム洞窟見つけたこと伝えた方がパルム達安心するんじゃない?』


R『それはダメなの念話は魔力使うパルム達遠くにいるから魔力沢山使うの。悪い人間の中に魔力探知してるのいるの。今も探られてるの。』


『え?それって大丈夫なの?』


R『問題ないの上手く流してるから反射しないの』


『よくわかんないけど、ばれてないならいいか』


その頃ミレイたちを見失ったコルトフライヤー達は必死になって渓谷内を探していた。


「どうして見つからない!確かに渓谷に入るまでは数十名の姫騎士と馬車2台を確認してるぞ!それが消えてしまうとはどういう事だ!」


コルトフライヤーは渓谷内に設営した野営地に出口で待ち構えてた騎士団長と谷の上で指揮をしていた、魔法師団長を呼び寄せ話を聞く


「ハツメルトス!出口には誰も来てないんだな!」


「はい!全く魔力感知も全く反応なしです。」


コルトフライヤーは、魔力感知に長けた魔法師団長のレイスアントに尋ねる


「レイスアント!護衛をつけるから魔力探知で渓谷の中全て調べてくれ!」


レイスアントは頷き黙って出て行き、数時間後戻って来て報告する


「魔力探知の結果全く反応がなかった!我の魔力探知に引っかからないのはあり得ない!

結論この渓谷には入っていない幻影に騙されたのだと思う。

あの人数そんなに早く移動できない渓谷周辺を探した方がいい」


コルトフライヤーは頷き部隊を渓谷出口に移し、少数に分け探索を指示する。


「本作戦の主力は渓谷出口に野営陣地を築く!捜索は魔力探知に長けた者を中心に部隊を分ける。くれぐれも魔物の遭遇には気をつけろ!魔物よけの魔道具を確認して捜索にあたってくれ!」


「「「了解!」」」


兵士たちは少数のグループに分かれ散っていく



☆・・・・・☆・・・・・☆・・・・・☆


ミレイたちは洞窟のに入ってからいくつかの分岐路にあたりマーキングしながら進んでいた。


洞窟に入り二日目水が貯まった広い場所に出る


「うわーここめちゃくちゃ空間が広い!小さい池か・・・」


R『マスター見つけた!スリープモードのスライムなの』


え?どこにいるの?全然わからない・・

そもそもスリープモードってわからないけど、周り見てもスライムらしきものがいない・・


『ライムどこにいるの?全然わかんないんだけど』


R『あそこなの』


ライムがフードコートの一部を指に変えて場所を指す


え?あそこにあるのってただの小さいオレンジの石だけど・・

これ?ボクの掌に十分収まるくらい小さいけど・・


R『この子なのエスプレントスライムなのマスター両手で持ってゆっくり魔力注いであげてほしいの』


ボクはライムに言われるように両手で優しく包むように持ち魔力を注いでいく


え?この子どれくらい注げばいいの?もう1時間くらい注いでるけど・・

結局ボクの魔力が50000くらい注いだところで変化があった。


シュワーーー


なんか解けるような感じなんだ・・


R『マスターまだ足りないのこの子凄いの。種族進化するところまで強い子なの。

マスターが契約して名前つけると進化するの』


えー-!


『そんなに凄いスライムなの?』


R『マスターライム達もあと少しで進化条件満たすの』


えー--!


スライム進化したらどうなるんだろう・・

考えても仕方ないからこの子早く起こさないと


ボクはさらに魔力を注ぐあと少しで枯渇する寸前スリープモードから完全に目覚める


ピカァーーーーーー

プルプル

ニョン


『人間がどうしてこんなところに・・』

目覚めたスライムは話しかけてすぐボクをじっと見つめるように動かなくなる


『ご主人様♡』


スリスリ


え?ボクが回復させたってわかったの?

ボクはスライムに話しかける


『ボクの声聞こえる?』


『はい!聞こえますご主人様♡何なりとご命令を・・でもその前に私を下僕に加えていただけないでしょうか』


何この子・・大丈夫なの


R『マスターこの子仲間にするの。外にいる悪い人間怖くないの。』


わかった・・

この子どんなキャラなの?不安でしかないんだけど・・


『えっとじゃ契約する?』


『うれしい・・この時をずっとお待ちしていました♡』


『契約するから順番に魔法陣に乗ってね』


スライムが魔法陣に乗るのを確認して、ボクはこのスライムと契約の言葉を紡ぐ


「我は女神グランシア様より命を受しスライムマスターレイ我に従いしスライムよ契約の言葉を・・・・」


「δηαα」


パァーーン


『よし♪』


ピキー


スライムを中心に赤い魔法陣が浮かび上がり光輝く


「スライムに名をあなたはティム」


ピカーーーー


ピキ『ご主人様♡末永くよろしくお願いします。』


『うん♪よろしくね、ティム』


『ご主人様♡早速なんですがお願いがございます。ティムは進化条件を満たしていますので、お手伝いをお願いしたいのですが、よろしいでしょうか』


え・何この子めちゃくちゃ丁寧なんですけど・・それに人の言葉で話してるし凄い・・


『いいけどどうすればいいの?』


『では失礼します。』


ドップン


ボクは完全にスライムに取り込まれる

うわー体の中にスライムが入り込んでくる感じだぁ・・


ドップン


あ出してくれた・・


『もういいの?』


『いえご主人様から女神様の情報頂きました。これから始めますのでご主人様は魔力をティムに注いでください』


ティムはスライムから人間の形状になりボクの口にくっつく


これキスする感じだ・・


『ご主人様魔力をお願いします。ご主人様の魔力は回復してると思いますので全力で注いでください』


ぅう・・恥ずかしいけどやるしかないのか・・

ボクは魔力を注ぎ続けた。ティムはずっと何か言葉を紡いでる


『δηααδμγ・・・・・』


ピカァーーーーーーーーーー


無事終わったの?


えー---!メイド服の背の高い女性が立っている


『ご主人様♡無事成功しました。これでドラゴンからもご主人様をお守りすることが出来ます。

どうぞ末永くよろしくお願いいたします。』


『どうしてメイドなの?スライムの姿にも戻れるの?』


『はい!でもこの姿以外は変化するつもりはございません』


『あの他のスライムとも仲良くしてね』


R『ライムなのよろしくなの』


T『ライムお姉さまとお呼びさせていただきます。これからよろしくお願いいたします』


おお!いいじゃんホントのメイドみたい


『ライムお姉さま外で待ち構えてるゴミの始末するのにお姉さまも進化して一緒に掃除するのはどうでしょうか?』


え?ゴミの始末?この子もしかしてやばい子?


R『お願いするの』


『ではこの洞窟の奥にオークキングとオークジェネラルがコロニーをつくっていますのでレベル上げに行きましょう。』


おい!何簡単に言ってるの!そんなの無理だろ!


結局ボクはティムに抱っこされる形で移動し、オークがコロニーを作ってる場所に着いた。

ティムに耳を触られた後にこっちに向かってくるオークの集団にティムが何か叫ぶと、オーク達は動きが止まる。その後ライムが石弾で次々倒していく


結果1時間ほどで1000体近くいたオークは全滅ライムもレベルが上がりスライムの核もそろっていてライムも進化の契約をする。


ライムは人間体のスライムになりボクの口にくっつく


ボクはライムとキスをし魔力を注ぐ・・


『マスターよろしくなの』


『ライムはボクが初めて仲間になったスライム大切にするね』


ボクは魔力を注ぎ続けた。ライムはティムと同じように言葉を紡いでる


『δηααδμγ・・・・・』


ピカァーーーーーーーーーー


えー-!


白い髪で狐の尻尾と耳がある綺麗な女の子が立っていた


これがライム・・


「マスターこれからもずっと一緒なのよろしくなの」


「人の言葉しゃべってるしどうして獣人に?」


「これマスターの中の強いイメージの影響なの」


えー-!ボクが悪いの?そういえば狐の尻尾でモフモフしたいって思ってたような・・


「マスターがフードの方がいいなら元に戻るの」


「モフモフ・・ら・ライムそのままでいいから戻さないで!」


「ライムこれからよろしくね」


「はい!よろしくなの」


でもこの子たちのステータス見るのこわいなぁ

多分とんでもない事になってるんだろうなぁ


一応確認してからここを脱出するかな


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