第64話ポルムのレベル上げとダンジョン

ボク達の受けた依頼は畑を荒らす針モグラと牙ネズミの討伐だ


簡単な依頼でポルムの戦闘に合わせた連携を確認するためだ


ボクはポルムに飛び道具を持たせ針モグラの討伐に挑んだ。


結果はポルムは全く使い物にならず、パーティーの足だけ引っ張るお荷物ぶり、


「はずれたぁー!待つのじゃー!」


はぁーやっぱり・・


ピキ『ポルムそこ動かないの』


「はい!お姉さま」


はぁーこれはダメだぁ


ボクは、依頼の畑を荒らす針モグラと牙ネズミを全て駆逐し討伐を終わらせた。


ライムの魔力感知でも確認できたため、ボクたちは場所を移動し、ポルムの、スキルを使った戦闘を見て、考えることにした。


「ポルムお姉さま、今からあそこにいるホーンラビットをこっちに追い込むから罠スキルで仕留めて」


「わかった!やってみるのじゃ」


ボクはパルムにお願いして、威力弱めの石弾を打ち込み、モーンラビットをポルムの方に追い込んでもらった。


「ポルムお姉さま行きましたよ!」


ポルムは、地面に手をついて顔を真っ赤にして叫ぶ


「落とし穴じゃぁー!」


ポコン


え?


窪んだだけ?


「ウサギ!今度はこれなのじゃ!」


ポト

コロコロ


ボフン


何あれ爆弾のつもり?

威力弱すぎ

投げるのも弓を弾くのも力がなさすぎる


全然つかえない・・


あ!ダメ


ボクはヤバイと思った瞬間ライムがポルムの前に障壁を作りポルムを守る


『パルムもういいから倒して』


ピキ『わかったのぉ』


ドド


パルムに倒してもらい、ポルムが全く使えないのがわかった。


レベル1これだよなぁ・・

低すぎるんだ。

全く使えない、期待したボクがバカだった。


この町で少し様子見ながら、どこかでこの子のレベル上げやらないと、道中やかましいだけの我が儘スライムと、旅することになる。

冗談じゃない!早急にレベル上げだ!


ボクたちは、町に戻りレベル上げできそうな場所の収集、ついでに町の様子も見て回ることにした。


ボクたちは、ギルドに戻る前に街を見て回った。

冒険者が多いきがする、それに関係するお店も多いような・・

道具を売ってる人に聞くと、どうやらダンジョンがあってそれに集まって来てるみたいだ。


この町も匂い酷いね、街の外れに近いほど悪臭が酷いこれ何とかしてやらないとダメだ。


この町の公衆トイレは町外れに集中していて、近寄るとものすごい悪臭がしている。

少し離れた別の場所にある、排泄物を捨てる場所は、どのタンクも一杯で、別の場所に捨てる穴が掘られていた。


公衆トイレが悪臭で近寄れないから、捨てる穴を掘ってそこに捨て、一杯になれば別の場所に作る。

これが地方の町の実態、何とかしてあげたいなぁ・・


ボクは孤児院も外から見てみた。

小さい子供達は元気そうだしモルトンよりましかな?

でも年長の子供がいないの気になるけど、暫く見てると年長組が帰ってきた。


ここの孤児院子供の数多いね、モルトンの倍くらいいる、これって大変じゃない?

年長の女の子が、帰って来た子供達からお金を集め、大人の女性に渡している。


え?ここも運営資金足りないの?

うーん調べないとわからないなぁ・・


ボクたち、ポルムのレベル上げるのにここに留まるから、その間に、ボクの気になる事片付ければいいか、うん♪そうしよう



ボクたちは、いろいろ見て回った後ギルドに戻った。

ボクたちが、ギルドに入り受付に行くとイベリアさんとローズさんが、どこかで見ていたのかすぐに来て処理してくれる


「ポルム様ミレイ様、お疲れ様でした。

依頼処理いたしますので、カードをお願いします。

それと、倒した魔物の部位を確認しますので、あちらに出していただけますか。」


部位?え?ボク知らないから全部持ってきたけど、問題ないよね?

ボクたちは、カードを提出して案内されて、別の低いカウンターの所に行く


ローズさんが、ボクにカウンターに置いてある箱に入れるように指示してくる


「ではこちらの箱の中に入れて下さいますか」


ボクは、コートにくっついたバックの中に手を入れて、ライムに討伐した魔物を渡してもらい、次々出していく。

たちまち箱がいっぱいになり、並べてあった空いてる箱に、次々入れて行く。


「これが針モグラです」

ドサドサドサドサドサ・・・・・・・・

「こっちが牙ネズミです」

ドサドサドサドサドサ・・・・・・・・


ボクは、依頼内容を最後まで読まずに行った結果、二人のお姉さんが驚く結果になった。


ローズさんがボクに聞いて来る


「あのミレイ様この数は・・

どういう事でしょうか?

出されたバックはマジックバックでしょうか?」


ボクは聞かれた事を素直に答えた


「はい!依頼通りに畑を荒らす魔物を全部駆除してきました。

一応地面の中も確認したので大丈夫です!」


イベリアさんとローズさんが、顔を見合わせてため息をついている

あれ?ボク何かやっちゃった?


「ミレイ様、依頼者は出来れば5匹ほどと記されていました。

これは2匹の魔物ともに、動きが早く狡猾で!1匹捕まったり倒されると魔物特有の臭いを出して、残りは逃げてしまいます。

それほど難しいという事で、できればと記されていました。」


「これって、ボクはやり過ぎたって事ですか?ごめんなさい」


ボクは素直に謝ると、受付の二人は笑いながら教えてくれる


「フフフ違うのよ、数は問題ないのです。

むしろ喜ばれると思うわ、私もここにきて数年だけど、針モグラと牙ネズミが、一回でこんなに沢山討伐されたの初めて見たわ」

「私もイベリアと同じよ、ちょっとこの数は驚きね、凄いのね二人とも」


なるほどそういう事か、ボクにはライム達がついてるから、勝手にいろいろやって倒してくれてる。

だからボクには、どうやって逃げられずに倒したのか知らない…


でもギルドの方は、針モグラと牙ネズミの素材は需要が高く即引き取られるから、沢山討伐してくれた方がいいって事かな?


結局針モグラは、1匹大銀貨1枚牙ネズミは小銀貨5枚で計100匹全部買取してくれた。

金貨7枚と大銀貨5枚の収入になった。


ローズさんが優しく微笑みながらお金を渡してくれ耳元で注意をしてくれる


『ミレイ様、あまり人前でそのマジックバック見せない方がいいですよ』


『ありがとうございます注意します』


「では今回の討伐とカードに記された討伐実績からミレイ様はCランクに昇格です。ポルム様はEランク昇格です」


ボクは綺麗な鉄板の表面に銅板を貼ったカードを渡されポルムは鉄板に石ぽい加工されたカードを渡されていた。


ポルムは昇格した事で凄く喜んでいる


「ミレイよやったのじゃ!これからどんどん上げるのじゃ」


いやいやそんなに簡単に上がらないから


「ボクがCランクですか?」


イザベラさんが説明してくれる


「ミレイ様ギルドカードには報告されなくても魔物を討伐すれば記録が残る仕組みになっています。

この先ミレイ様が、屑な男たちになめられないために、ギルド規定と、私サブマスターの判断で昇格と判断しました。」


今まで倒した魔物もカウントしてるんだ。凄い機能なんだこのカードって


ボクがカードを見てるとイザベラさんがボクたちにお願いをしてくる


「ミレイちゃんなら、大丈夫そうだからギルドからのお願い聞いてくれますか」


イザベラさんが、ダンジョンについて説明してくれた。


この町を出て西に進むと、大きい岩山がありそこにダンジョンがある事。

ほとんどの冒険者は、そのダンジョンに潜り魔物を倒しドロップ品を集めてる事。


最近になり10階層の階層ボスが、ミスリル塊をドロップすることがわかり、冒険者が殺到してる事。


それで、今まで納品されていたレッドバファローのドロップ品の肉や角、皮といった需要が高い品が、全く入らなくなった事。


それでボクたちに、5階層のダンジョンバファローや、階層ボスのレッドバファローのドロップ品を、納品してほしいと言うお願いだった。


ちなみに5階層までなら、Eランクパーティーでも大丈夫とのこと。


ちなみにミスリル塊をドロップするシルバーリザードは、Dランクパーティーでも倒せるから、余計に殺到してるみたいだ。


☆ダンジョンは魔物を倒すと、魔物はダンジョンに吸収され、代わりにドロップ品が出現する


☆特定階層にボスがいて、倒すとドロップ品複数が出現、レア品は宝箱で出現する。


☆階層ボスを倒すと、帰還用の転移陣と先に進む転移陣が現れる


今冒険者が夢中になってるミスリル塊は、売れば大金貨5枚5,000,000ジェルの大金が手に入るからいろんな町から冒険者が殺到している。


今の所ドロップ率は100/1但しドロップした後が大変でよくもめるらしい。

時には他のパーティーに襲われ奪われる事件まで起きたとの事。


イザベラさんが心配して、念押ししてくる

「ダンジョンについてはわかってくれたと思うけど、私達のはあくまでお願いだからね!

無理にとは言わないから、ミレイちゃん達なら、あそこに群がる冒険者より強いと思ったから」


ローズさんも注意してくれる

「ダンジョンに女性パーティーが少ないから、ミレイちゃん達十分気をつけるのよ!

もしもの時のために、これ渡しとくね。

これは麻痺の効果が発生する、女性冒険者専用魔道具よ。

手の中に納まるから、何かされそうになったら使うといいわ」


二人とも凄く優しいお姉さんです。

ここのギルドの女性は、全員凄く優しいです。

オリビアさん達とおなじだぁ


「イザベラさんローズさんありがとうございます。

アドバイスと、魔道具ありがとうございます。」


ボクがお礼を言うと、他の受付の女性たちも、ボクたちがダンジョンに行くとわかると、いろいろアイテムを渡してくれる。

麻痺の魔道具ほどじゃないが、それなりの逃げる時間は稼げるらしい


「ミレイちゃんポルムちゃん、絶対無理ダメ!ちゃんと帰って来てね」


「屑冒険者が集まるダンジョンだから、油断しちゃダメよ!」


「ミレイちゃん、ダンジョンの中で襲われたら、殺しても大丈夫だからね」


「そうだ!ミレイちゃん達を襲うような屑は殺しちゃえ!」


アハハなんかだんだん過激になってる、でもみんなボクたちの事心配してくれてるからすごく嬉しい


ダンジョンかぁーなんかワクワクするね。

ダンジョンは、特殊な環境だからパーティーで挑めば、全員に均等に経験値が振り分けられる。

だから、ポルムのレベル上げには最適かも、ボクはダンジョンに行く事にした。



ローズさんに、ダンジョンに入るための手続きをしてもらい、町で食糧など準備して、ボクたちは岩山のダンジョンを目指した。

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