32話 水晶の中の少女 


“ズドン” “ズドン” “ズドン” “ズドン” “ズドン”


僕はどんで来るそいつドラゴンを撃ち落とす。




蟻を殲滅し、次の階層を攻略していたのだが、次はドラゴンであった。



体長5m程で、漆黒の鱗に、巨大な二つの角を持つドラゴンである。



名前:エンペラー・ドラゴン Lv327


種族:古龍


HP:45700

MP:12500

力:23700

防御力:18900

俊敏:9800

精神:7890



スキル:・黒炎【極】Lv41

    ・龍撃【極】37

    ・龍爪【極】32

    ・龍燐【極】Lv52

    ・天翔【極】Lv36



『めちゃくちゃ強いけど、俺との相性は最悪なんだよなぁ』


他の人であれば、ブレスに消し炭にされていただろう。


だが僕の場合、飛んでくるブレスは収納し、デストロイで撃ち落とすだけで倒せる。





そうして、考えているうちに、最後の一匹を撃ち落とした。


時間はかかったものの、比較的楽な相手だった。



この階層は難なく攻略する事ができた。







階層を降り、数時間ほど歩いていると、10m程の巨大な水晶が見えてきた。


ただ、おかしいのはその大きさだけでない。中に“少女”がいるのだ。



僕は警戒心を高め、近づく。


あと少しで水晶に触れようとした瞬間、地面が揺れる。



“ゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォンンンンンッ”



それは巨大な岩、ではなく、石像だった。




名前:境界守護像ガルガンチュアLv580


HP:178600

MP:230000

力:89000

防御力:67500

俊敏:750

精神:0


スキル:・破壊光線フラクチャー・レイ

    ・魔法完全無効


 

【ユニークスキル】


境界守護者



20mはあろう巨大な体に、額に石を埋め込んでいる頭部、腕は10m程もある。



「…… ッ!?  何だこの化け物はッ!」



そして、そいつ石像は動き出した。




 僕は距離を保ちつつ、魔法やデストロイなどを打ち込む。


だが、効果は今ひとつな感じだ。唯一の弱点のような額には攻撃が届かない。



“キュイイイイイン”



『…… !?』


何かが集まる音がするので、奴をよく見ると額に膨大な魔力が集まり、発光していた。



僕はすぐさま、横へ全力疾走し、


直後、僕が先ほどまでいた範囲が消滅した。




僕は今度は奴へと向けて走り出す。再び光が奴の額に収束している。



僕は奴の足元を収納し、バランスを崩させる。



すぐさま奴の額の石に剣を突き刺す……


“グサッ”


剣は奴の額を深々と貫いた。



“キュイイイイイン”


奴の額が再び、光を帯び始めた。


僕は構わず、剣をねじ込んでいく。









しばらくすると、集まっていた光が発散し、

それと同時に奴の体が崩壊する。





「ふう…… 危なかった」




そして、水晶へと歩み寄り、再び水晶に触れる。


すると、眩い光が走り、水晶が砕けた。



中から現れたのは、銀髪のロングに、ライトブルーの目をした140cm程の少女であった。



『一旦、この少女は何者なんだ……?』

 

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