29話 石像
“バシュッ” “バシュッ” “バシュッ”
しばらく歩いていると突如、砲撃が飛んできた。
僕はすかさず、飛んできたそれを収納する.
そして、奥から現れた複数の敵に目を向け、とりわけ強そうな奴を鑑定してみた。
名前:レイズ Lv143
種族:高位魔法幽霊エンシェント・ゴースト
HP:870
MP:12800
力:520
防御力:350
俊敏:460
精神:7600
【スキル】
・転移テレポート(極)Lv12
・遠距離砲撃魔法デストロイ
見た目としては、体長1メートルほどのコウモリに牛の顔がついたような感じである.
僕が、構えるより先に奴らが再び攻撃をしてくる……
だが、僕は冷静に飛んでくる弾を収納していく。
そして、攻撃がひと段落したのか、奴らが攻撃の手を緩めたその瞬間…
僕は一気に距離を詰め、魔剣で“横一閃”
三体いたレイズを切り裂いた。
▼
レイズの解体はすぐに終わり、僕は少しの休憩を挟んだのち、再び歩き出した。
僕がどの階層まで落ちてきたのか見当がつかないほど、階層の雰囲気は殺伐としている。
この階層自体が信じられないほど広く、むき出しになっている巨大な死骸や骨が転がっている。
▼
しばらく歩いていると、一本道の通路が見えてきた。
ただ、通路の左右にある2メートルほどの二体の石像が立っている。
“ギギギギギギギギギギィィィィ”
通路へと歩き出した直後、二体の石像が動き出した。
名前:ガーゴイル・ナイト Lv143
種族:階層守護者
HP:14500
MP:0
力:6780
防御力:7900
俊敏:460
精神:260
【スキル】
・極剣技(極)Lv21
・攻撃吸収 (極)Lv17
名前:ガーゴイル・ウィザード Lv208
種族:高位魔法幽霊エンシェント・ゴースト
HP:720
MP:17580
力:430
防御力:620
俊敏:1270
精神:9780
【スキル】
・極魔法 (極)Lv23
「なるほど… 前衛と後衛って感じか」
前衛で足止めをして、後衛から魔法を打ち込む古典的な陣形である。
だが、
レイはニヤリと笑うと一目散に、ガーゴイルに向けて駆け出す。
ナイトが行く道を塞ぎ、ウィザードの方は巨大な火炎の弾を打ってくる。
僕は待ってました! と言わんばかりに火炎の玉を収納する。
そして、ナイトの足元の土を収納し、行動不能に。
守りを失った、ウィザードは僕に対して魔法を打つが、全て収納する。
そして、懐に潜り込み、魔剣で肩から斜めに袈裟斬りを繰り出した。
そして、そのまま動けずにいるゴーレムに対して収納してある魔法を取り出した。
“ゴウッ”
“ズガガガガガガガガガガァアアアアンッッッ”
爆音と共に魔法が炸裂する。
しばらく魔法を打ち込んでいると、ゴーレムの体が光の粒子となって消滅した。
「ヨッシャーッ!」
僕は勝利の余韻に浸りつつ、雄叫おたけび上げた。
そして、通路へと歩き出した。
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