第17話 称号

「あれっ?...称号の獲得?」


 ラグナロクRagnarφkには、特定の行動を起こし続ける事で、特定の条件を満たす事で入手出来る“称号”がある。

 プレイヤーが称号を獲得すると、その報酬としてステータスに追加能力が付加されたり、限定アイテムを入手したり、限定魔法や限定戦技(アーツ)と言った特殊技能を覚える事が出来る。

 その獲得した称号は付け外しをするのでは無く、積み重ねて併用されていくものだ。


「ステータスオープン!!」


『ルシフェル』

 称号:努力家

 種族:天使LV5

 職業:魔法使いLV10


 HP

 518/518

 MP

 613/613


 STR  91

 VIT  72

 AGI  79

 INT 150

 DEX  67

 LUK  46


 [スキル]

 短剣技LV3 格闘技LV3 杖技LV2 弓技LV4

 [魔法]

 火属性魔法LV5 水属性魔法LV5 土属性魔法LV5 風属性魔法LV4

 [固有スキル]

 浮遊


「あれっ?いつの間にか、称号に努力家がついている?」


 ラグナロクRagnarφkにログインしたところで、突然、頭の中に入手アナウンスが鳴り響いた。

 僕は、それを確認する為にステータス画面を開いていたのだった。


「ログインしたばかりだと言うのに、これはどうやって入手したんだろう?それに、どんな効果があるんだ?」


 称号の入手条件は、まだ一つも解明されていない。

 だと言うのに、突然入手した効果の解らない称号。

 僕はそれを指でタップして確認する。


「ええーっと...魂位の獲得経験値が...1.2倍だって!?何だ、この破格の称号は!?」


 称号はその効果を常時発動しているもの。

 此処は、全世界一斉に始まったラグナロクRagnarφk。

 プレイヤーひしめくオープンワールドだ。

 獲得経験値が上昇する事は、それだけ早く魂位を上昇させる事が出来るのだ。

 それだけで、他人よりも優位に立てると言うものだ。


「称号は、手に入れたあとも入手方法が解らないのか...」


 解明されていない称号に、入手方法の解らない称号。

 だが、自分の進んだ道が軌跡(称号)として残るのだ。

 自分が主役の自分だけのストーリー。


「答え合わせが出来る訳では無さそうだけど...これから沢山の称号を入手して、もっと強くなって行くぞ!!」


 僕は新たな決意を胸に秘め、ラグナロクRagnarφk、NO.1プレイヤーを目指して行く。



 『努力家』・・・獲得魂位経験値1.2倍

 ※入手方法・・・1日10時間以上ログインした状態で、それを10日間継続する。

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