第61話 ははは、ポーリンはかわいいなぁ

ルーク「一人前って、見習いもいいとこだろ? 冒険者として活動した実績はゼロなんだし。分からない事だらけだよ」


ポーリン「冒険者の知識は私が教えてあげるって!」


ルーク「そうだ、リスティなら色々知ってるよね? Aランクの冒険者だし。色々教えてくれる?」


リスティ「ああ、もちろん。ただ、もしかしたら私の知識は、人間の冒険者のとは少し違うかも知れないけど」


ポーリン「アタシは無視かーい」


メア「エルフの技術や知識を教えてもらえるなんて、すごい事よ!」


リスティ「まぁ、ルークには既にほとんどの知識を教えこんであるから、今更教える事もないんだけどね。冒険者としてのシステムとかルールとかは、私の知識が古い事もあるかも知れないから、メアに教わったほうがいいかもね」


メア「任せて!」


ポーリン「おーい、アタシもイルゾー」


ルーク「ははは。まぁ、ポーリンもよろしくね」


ポーリン「おう、まかせときっ!」


ルーク「ふふっ、ポーリンはかわいいなぁ」


ポーリンの頭をぽんぽんするルーク。


ポーリン「ちょ、なんでルークがアタシをポンポンするのよ。年下の癖に、背だってアタシより低いくせに」


ルーク「ポーリンはなんだか子供っぽくて、歳上には思えないんだよねぇ……」


ポーリン「ガーン……」


ルーク「そういう反応も、子供っぽいんだけどね……」(笑)


ポーリン「ばっ、馬鹿にされてる気がするんだけど、頭ポンポンがちょっと嬉しいのがちょっと悔しい、複雑な気持ち……」







その後は、森で作った干し肉をバーに納品する。高値で全部買い取ってもらえたので、そこそこの稼ぎになった。


ポーリン「冒険者やらなくても、ルーク達は、これだけで十分稼げそうね……」


ルーク「もともと、入城料の事がなければ冒険者やる気はなかったからねぇ」






   * * * * *






それから数日は、狩りをしては干し肉を納品する日々が続いた。


ルークの干し肉は、製造時に【クリーン】で殺菌されており、しかもその効果はしばらく持続するらしく、なかなか腐らず、しかも味も柔らかく続くので、冒険者の携帯用としても重宝されはじめており、ますます人気が高まり値段が高騰しているらしい。


ルークは干し肉の製造販売だけでかなり儲ける事ができていた。


そんなある日、ルーク達が冒険者ギルドのバーに納品していると、メアがやってきてキリングが呼んでいると言った。


ギルマスの執務室に通され、キリングに言われたのは……


キリング「ルーク、リスティ、ついでにポーリンも」


ポーリン「アタシはついでかーい」


キリング「お前達に、指名依頼を出したい」


ポーリン「ああ……そう来たか。Bランク以上は指名依頼があるのよねぇ……」



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