第24話『告白』

ずっと想い描いていたものがある…

深海の彼方から浮上する眩い光

追い掛けて追い抜こうとする 

ちっぽけな無数の白泡

誰もが隠せない羨望の証…


僕が説き明かそうとする 

ひとつひとつを打ち消し

或いは包み込む 

その光を僕は求めていたんだ


束縛が繰り返す 不確かなこの日常

君が唯一愛だとするなら

僕にはもう届かない現実


君の空は何処までも広くて

伸ばした手はその空を掴みたくて

限りの無い妄想だけが

俺を支配するんだ


人混みは苦手だと君が微笑う…

そんな戸惑いすら 

優しい陽射しを纏い

君の髪を揺らすようで


この街の雑踏も喧騒さえも

こんなにも柔らかく

君を包んでいるのにね


君が探し続けていた勇気

僕が求め続けた慰安の日々


もしも重ね合えるものだとすれば


またいつか君に逢えるのだろうか…






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『words』 りゅうき @ryuki0316

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