第22話『離脱』

風の無い空を見上げながら 

ふたり風に吹かれていた


カタチの無い夢を見つめながら 夢を描いて行く


俺達は ふたりぼっちの寂しさを蹴飛ばしながら

歩き続けて 

やがてひとりきりになる


いくつもの言葉が育んだ 情念

安穏な毎日に打ち拉がれる 想念


互いが費やした 

日々の重さに追い立てられて


あの空を 君が求めるなら

この風に乗り 僕は月に近づこう


その夢に君が焦がれるなら 

夜を通して夢を紡ごう


君が求めるものが 何なのか


俺達に必要なものが 何なのか


ふたりが零した 

涙の理由を見つけられるなら


俺たちは きっとまだ 

大丈夫…





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