第17話『表裏』

久しぶりにベッドで目覚めた


隣に眠る彼女の名前すら知らない。。


何故俺がここにいるのかさえも。。


昨夜 家に電話したまでは覚えているんだが。。。


揺り起こした彼女は まだ眠そうな眼で こう言った


『また会えるかな…』



俺は無理矢理造った笑顔のまま

ドアを閉めたんだ。。



『所詮 身代わりだよ…』



夜の街に紛れると何故

こんなにも性格が変わるのか解らない。。


人込みが嫌いなのに

他人の視線が愛しい。。


独りを思い知らされても

俺はここに存在する。。。


欲望の全てを吐き出してしまおう。。



今夜は誰と眠ろうか。。。





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