第13話『残像』

あの日 君が残したもの…

鮮明な程に痛みを伴う

乾いたその笑顔に

僕が掻き消した真実…


偶像の日々に求め続けた

清らかすぎる心を

否定する僕がいる…


当たり前の様に訪れた 

二度とないその瞬間さえ

振り返れなかった 

俺の弱さ…


アスファルトに同化した涙…

それが…

ネガティブに反転する景色の中で 僕がいつも見ていたもの…


いや… 

俺の目に映るものひとつひとつが

いつのまにか 

多面性を帯びて行くんだ…


それを現実と呼ぶべきなのか

妄想として押し潰すべきなのか

最近解らなくなりかけている…


正しいものなんて何処にも無い 


俺が正しい訳でもない…


君が信じていたもの

俺も信じてみたくて…


それが俺の…



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