第11話『静寂』

そこには

無音の世界が存在していたんだ…


紡いだ記憶の中でだけ

微笑む君は

やがて

安息の日々に融け込んで行く…


繰り返す様な過去進行系の想い…

歪み続ける明日への狂騒…


何処までも脆く

緩やかな優しさを

あの日のふたりは

失くしていたよね…


街角の街灯の下で立ち尽くす

君を包む

原色の音楽達…


蒼白く時を刻むスポットライト…


まるで君だけが

真実の象徴であるかの様に

街に静寂が訪れる…


俺の腕に染み込んだ 君の涙が

俺だけの罪を裁くんだ…


すべては 戒律の名のもとに…


静寂の中 

君はまだあの場所で…


もう…



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