第2話『幻影』

石畳の街路樹…


艶やかに君を包みこんでいた

紅と碧のコントラスト


君がそこにいるだけで

すべてを許してしまいそうになるんだ…


僕がいつも祈り続けた ふたりきりの夜

俺があの日恐れた ふたりぼっちの日々…

それでも 君が笑うたびに弾けた心の傷跡…


金色に降りそそぐその雨に

何もかも 洗い流されてしまいますよう…


僕の願い事が叶わないなら

それが ふたりの優しさの始まり…


この石畳も 街路樹もやがて

銀色の冬に融けていくから


君の幻影さえありのままに

受けとめられるかも知れないね…



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