【其の4】濡れる身体
「お仕事お疲れ様。」
玄関を入ってきた彼に声をかける。
「うん。仕事忙しかったからメチャクチャ疲れたぁ。」
「ご飯にする?お風呂先?」
「うーん、どうしようかな…。」
すっかり定番となったチェストの上に荷物を置くと、彼がベッドに寄りかかり床に座り込む。
私は手を濡らす水滴をキッチンクロスで拭き取るとベッドに腰掛けた。
携帯電話を眺めていた彼が私の腰に腕を回し、太ももに頰をすり寄せる。
歳下の燕が甘える様子が可愛らしく、おでこにキスをして左耳に舌を這わせた。
「あゝ…。」
彼が、まるで少女のような喘ぎ声をあげて恍惚の表情を浮かべる。
首筋を舐め上げて口に含んだ耳たぶを吸い上げると、彼が声を上げながら私のヒップを強く掴む。
私の下半身は、手についた水滴とは違ったもので濡れ始めていた。
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