ホムンクルス✧ミリタリカ ~ わたしは彼の地に舞い戻る  【リライト予定】

十夜永ソフィア零

序 サーティーン・クラブ・ミリタリカ

2.5センチメートル・ジャーニー

「身長差 2.5cm」

と、穂香ほのかは計測結果を読み上げた。


「ということは・・・」とわたしは、確認するように穂香ほのかの瞳をほんの少し上目遣いに見上げる。

 そして、わたし達の声は、ハモッた。

「「13歳の時の身長!」」

 

 記憶する限り、わたし達の身長は、小1年100cmの大台を超えた後、女子平均からほの低く推移した後、小学校の最後の身体測定で145cmという値を記録した。そして、そこから低迷期が訪れる。毎年0.5cmずつわたし達の身長は伸びた後、18歳で身長の伸びは止まってしまった。


 すなわち、23歳の穂香ほのかの身長は、18歳の時と変わらず149cm。対して、わたしの身長は146.5cm。その差2.5cmが、18歳の穂香ほのかと、わたしの5歳という年齢差を導く。なぜならば、わたしも穂香ほのか、なのだから。

 ただし、わたしの脳は、わたしは同じく身長149cmのままに三十路みそじに差し掛かった、女史とでも呼ばれるべき年齢のはずだ、と記憶しているのだけれど。

 

 こうして、わたしの身体の、時空と身長と年齢を超えての旅路は始まった。

 

 

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