十五話
僕は目を覚ますと見知らぬ天井を見上げていた。ここがどこだか確認しようとすると身動きがとれなくなっていた。
両手両足は鎖で縛られており、容易に破壊することは無理だ。なんとか助けを呼ぼうと声をあげる。
「お、おーいっ!誰かいるかっ!助けてくれっ!」
「どうしたのガイ?そんなに大きな声を出して?」
「メ、メリー、いるのか?」
「うふふ、そんなに騒がないで。怪我しちゃう。」
すると腕を撫でられる感覚に襲われる。ずっと仰向けのせいでメリーがどこにいるのか把握が出来ない。
「メリー、ここはどこなんだ?メリーがこんなことをやったのか?」
「それは、ね?」
メリーの顔が見えた瞬間キスをされた。舌も入れてきて考えることを一瞬やめてしまった。
「ふふふっ♥️ここはね私が魔法で創った空間なの♥️」
「つくった?」
「そう、私とガイだけの愛の巣なの♥️素敵でしょ?」
「なら僕を縛る必要はないだろ。これを解いてくれ。」
「・・・・・どうして、どうして私の愛を受け入れてくれないの?」
メリーの目は暗く何もうつってはいなかった。
「ガイ、どうして?どうしてなの?」
「メリー、別に僕は・・・こんなことしなくても。」
「どうして私の愛を拒絶するの?私のこと嫌いになった?」
「・・・嫌いじゃない、だから鎖をほどいてくれ。」
「本当に?本当に嫌いじゃない?」
「あ、ああ。嫌いじゃない、大好きだ。」
それは僕の本音だ。メリーのことはきっとこれからも好きでいるだろう。だが、この行動は少しどが過ぎている。
「ふへへ♥️私もガイのこと大好き♥️愛してるよガイ♥️」
すると耳元で囁かれる。
「でもねガイ、その鎖は解いてあげない。ガイはこれから私が救ってあげるの。」
「す、救うって一体どういうことだ?メリー、何をするつもりだ?」
「・・・ガイ、どうして?どうして私の愛を疑うの?どうして受け入れてくれないの?ガイ?どうしてなの?どうして?ねえどうして?」
「メリー、とりあえず落ち着いてくれ。別に疑ってる訳じゃない。だから落ち着いて。」
「・・・ウソつき。ガイは私のこと疑ってる。私ガイのことなら何でも分かるの♥️ガイが私に嘘をつくようになったのもすべてここに来てからだよね。きっと悪い女どもに悪い影響を受けたの。だから、私が救うの。ガイは私だけのものだもの♥️」
どうにかしてここから逃げ出せないものか、メリーは正気じゃない。しかし身動きがとれない以上どうすることも出来ない。助けを呼ぶか、いや無理だ。ここは魔法で創った空間だと言っていた。誰か異変にきずいてくれれば。妹なら、ヴェルなら、きっときずくはずだ。
「ねえガイ?どうして私以外の女なんて考えてるの?」
「っ!」
「うふふ、図星だよね。さっきも話したけど私、ガイのことなら何でも分かるの。でもダメだよガイ、私以外の女なんか考えたら。・・・お仕置きしようか。」
すると再びキスをされる。それと同時に何かを飲まされた気がする。
「はぁはぁ、メ、メリー一体、何を飲ませた?」
「うふふ♥️それはね、媚薬♥️。私のことが欲しくなる薬♥️私のことを求めたくなる薬♥️」
突然僕は体の芯が熱くなる感覚に襲われる。それに意識も朦朧としてきた。
「いいんだよガイ、私に溺れても。そして私だけに依存して♥️私だけを見て私だけを愛して?」
意識も混濁してきたが僕は必死に耐えていた。気を抜いたらすぐに理性が吹き飛ぶ、そんな状況だった。すると手首にあった鎖がほどけていた。そしてメリーの胸に手を当てられる。
「いいんだよガイ♥️私の体はガイの為にあるの♥️我慢しないで、私を求めて求めて愛し尽くして♥️」
僕はもう・・・限界だった。
「んっ♥️あっ♥️・・・うふふ♥️ガイったら♥️やっと私を求めてくれたのね♥️」
すると下半身にものすごい快楽が襲う。
「これから毎日毎日愛し合おう♥️永遠にここで二人きり♥️ふふふ♥️素敵でしょ?・・・じゃあいくねガイ、ずっとずーーっと愛し合おうね♥️」
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「うわっ!」
僕はあまりの衝撃に飛び起きてしまった。すぐに周りを見渡すがいつもの部屋で安心する。すると手に柔らかい感触があった。
「んっ♥️やぁ♥️あんっ♥️・・・・・ガイったら♥️」
「メ、メリーっ!?す、すまんすぐどける。」
「何で?いいよ別に、もっと胸触っても♥️」
「い、いやその・・・昨日もあんなに・・・」
「遠慮しないで♥️だって初めてガイから私を求めてくれたんだもん、何されたって私、受け入れるから♥️」
結局メリーの誘惑には勝てなかった。朝からすごい脱力感に襲われる。そして今メリーと正面を向きながら抱き合っている。
「もうガイったら♥️また私の胸見てる♥️」
「いやっ、そのだな、・・・すまん。」
「いいの、ガイなら見られても嫌じゃない。それにガイに見られるのは大好き♥️」
「そ、そうか。」
それならと僕はメリーの胸に熱い視線を送る。
「・・・いやっ、なんだが恥ずかしくなってきた。そんなに胸が好きなの?」
「メリーの胸だから好きなんだよ。」
「ガ、ガイったら♥️」
顔が紅潮しているメリーに僕はキスをした。舌を入れた濃厚なやつを。メリーの顔はいつも以上にとろけていた。
「そんなに嬉しい顔して、可愛いやつだな。」
「ふへへ♥️ガイに誉められた♥️」
僕は紅くなっていたメリーの耳を甘噛した。
「ひゃっ!?ガ、ガイ♥️くすぐったいよ♥️」
そして耳元で僕はこう囁いた。
『愛してるよ、絶対に離さないから。』
「ひゃ、ひゃい♥️」
ちょっと可愛いメリーをいじめた僕だか夜に倍返しにされたのは別の話である。
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なろうで投稿していたものをうつしたものです。続きはまた後日
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