とある乙女ゲーマーの告白

乙女ゲーム主人公紹介スペシャル 第1弾

　私が乙女ゲームを購入する基準として重視しているのは主人公です。

　最近では、攻略対象よりも主人公に重きを置いていると言っても過言ではありません。

　主人公と自分の相性が良くないと、本当にプレイするのが苦痛になります。

　近年の乙女ゲームは主人公の個性が極端に削ぎ落された自己投影型ではなく、主人公にもしっかりとキャラが付いている作品が大多数を占めています。そのため、主人公との相性はとても重要だと言えます。

　今回は、私がこれまでプレイしてきた作品の主人公を片っ端から紹介していこうと思います。

　また、今後も定期的に主人公を紹介していきたいので、今回は第1弾としておきます。

　それでは、いってみましょうか。

『薄桜鬼』シリーズ　雪村千鶴

　愛らしい顔立ちに結い上げた黒髪、袴姿の男装が特徴的な主人公です。行方不明の父親を捜すため京へ向かい、そこで新選組の屯所に身を寄せることに。本来の性別を偽って新選組で生活する中で、家事や雑務を引き受けるようになります。

　千鶴を一言で表せば、良妻賢母でしょうか。小柄でくるくると働く姿は愛らしく、そんな可愛らしさの中に秘めた芯の強さが素敵な主人公です。攻略対象が茨の道を突き進む傍らで守られつつも、攻略対象が精神的に追い詰められた時には寄り添って鼓舞する様はまさしく嫁ですね。

『Collar×Malice』　星野市香

　ふわっとウェーブした独特なロングヘアに、キリッとしつつも大きくて可愛らしい瞳がチャームポイントの主人公です。市香は新人警察官で、地域を見守る仕事を任され、毎日奮闘しています。しかし、凶悪事件の犯人によって猛毒入りの首輪を填められてしまったことから、新人ながら事件の真相に迫ることになります。

　市香はとても頑張り屋な女の子だと思います。警察と言っても新人ですから、あまり重大な案件に関わることはまだありません。それでも、市香はいつ自分が危険な状況に対峙してもいいように、射撃訓練を日常的に行っています。警察官として、自分に出来ることを一生懸命こなすのです。

『ニル・アドミラリの天秤』　久世ツグミ

　ふわふわとした柔らかいロングヘアを持つ華族のお嬢様ですが、作中の冒頭でそんな髪をばっさりと切ってしまいます。なので、ふわふわなボブカットが特徴的な主人公です。弟が事件に巻き込まれたことで特殊能力に目覚め、国家機関で働くようになります。

　ツグミは華族出身ですが、何でもやってもらって当たり前な態度の我儘お嬢様ではなく、むしろ身分なんて関係ない、華族でも自分の力で生きていきたいという意志の強い女の子です。箱入り娘だったので世間知らずなところがありますし、怖いもの知らずでかなり無茶をすることもありますが、ツグミなりに一生懸命、皆の役に立とうと頑張っていきます。

『ゆのはなSpRING！』　三條ゆのは

　夢であるファッションデザイナーとして働くため、都内で就職活動中の女の子。ピンクブラウンの柔らかな髪に、大きく愛らしい瞳がチャームポイントです。実家が温泉旅館で、そこの女将を務める母親が急病となったため、急遽実家に戻って臨時の若女将を務めることになります。

　ゆのはは夢に向かって突き進む意志の強い女の子。夢を諦めてまで家業を継ぎたくはないと、独断で実家を飛び出してしまうくらいの行動力の持ち主です。しかし、家業を毛嫌いしている訳ではなく、臨時若女将を務めるとなれば、全力で仕事に打ち込みます。ゆのはの真っ直ぐで前向きな心は、男女問わず好ましいと感じられることでしょう。

『NORN9　ノルン+ノネット』　こはる

　ずっと独りで暮らしてきた炎を操る能力を持つ女の子。薄桃色のボブカットにリボンの髪飾りを付けています。誰に対しても丁寧な口調で接し、素直で優しい性格です。自分と同じように能力を持つ仲間と旅する日をずっと心待ちにしていました。

　孤独に暮らしてきた過去を感じさせないくらい穏やかで温和な子ですが、孤独を知っているからこそ、仲良くなった人々に拒絶されることを恐れています。特に、自身の能力が他人に知られることを恐れ、ずっと隠し続けています。

『NORN9　ノルン+ノネット』　久我深琴

　公家の令嬢であり、結界を張る能力を持つ美少女。癖のない真っ直ぐな黒髪に、キリッとした強い印象の瞳で、一見クールな雰囲気を纏っています。しかし、その性格はかなり高飛車。お嬢様育ちであることも相まって、かなり意地っ張りです。ですが、根は良い子で、何だかんだ言いながらも面倒見の良い性格をしています。

　実家にいた頃は、自身の能力を国家のために使ってきたことから、自身の能力を誇りに思っています。ただ、その使命感や責任感があまりに強く、深琴を見ていると、もっと肩の力を抜いて、自分のために生きて欲しいと感じられます。

『NORN9　ノルン+ノネット』　不知火七海

　忍びの家系に生まれた対象の記憶を消す能力を持つ女の子。薄紫色のふわふわとした髪が愛らしいですが、いつも無表情です。感情が希薄で、起伏が感じられません。ですが、他人の感情の機微には敏いです。

　忍びの血筋であることもあり、身体能力がとても高く、常に苦無を持ち歩いています。ただ、そんな七海は意外とトラブルメーカー。天然と言いますか、悪気なくトラブルをやらかすことが多いです。特に、料理については忍びの携帯食を基準に考える節があり、七海が厨房に入ったら最後、栄養価は高いものの、味が壊滅的な代物が出来てしまうことでしょう。

『ピオフィオーレの晩鐘』　リリアーナ・アドルナート

　教会育ちで、お菓子作りが得意な美しい女性。艶のある金髪にペリドットの瞳が映えます。基本的にリリィという愛称で呼ばれ、聖母を連想させる心優しい性格。そのため、教会で暮らす子供達や街の人々からとても慕われています。しかし、イタリアの中でもマフィアが実権を握る街で育ったこともあり、見た目に反して肝がかなり据わっています。

　突如、マフィアから狙われるようになるリリィ。そのため、マフィア絡みの凄惨な事件現場を目撃してしまうことも多々。普通の女性なら卒倒してもおかしくはないのですが、リリィはあくまで動じるだけで、決して逃げ腰になることはありません。マフィアに惚れられるだけのことはありますね。懐の深い優しさと凛とした芯の強さが魅力的な主人公です。

『CLOCK ZERO　～終焉の一秒～』　九楼撫子

　物語の序盤では、まだ小学生の主人公です。茶色に近い色味の長髪に、大きな緑色の瞳が特徴的な主人公で、ワンピースがよく似合います。私立の学校に通うお嬢様ですが、とても賢く、年齢の割に淡白な性格をしています。

　登場人物が小学生の時期から始まる物語ですので、序盤では思春期直前の不安定さが感じられます。本音は素直になりたいけど、つい意地を張ってしまう感じですね。特に、撫子は斜に構えている節が強くて、クラスでも少し浮いてしまっています。ただ、ふとした何気ない瞬間に愛らしさや情の深さが垣間見えることもあります。

　物語の中で、かなり壮絶な体験をしていくことになる撫子。物語を通して、撫子が人として、女性として成長していく様子が見られるのは、他の作品にはない楽しみだと思います。

『キューピット・パラサイト』　リネット・ミラー

　オフィスカジュアルスタイルが鉄板。長いピンク色の髪を上手く編み込んで、働きやすいヘアスタイルにしています。大手結婚相談所で働く敏腕のブライダルアドバイザーですが、本当の姿は恋の女神キューピット。父神と恋愛の在り方が原因で大喧嘩をし、キューピットの神通力を使うことなく人々に素敵な恋愛をさせてみせると一念発起。人間界に降り立つことになります。

　とても前向きで明るい、行動力に溢れたポジティブな性格。屈託のない笑顔で初対面の人ともすぐに打ち解けることができます。ブライダルアドバイザーという自身の仕事が大好きで、親友に呆れられるほど熱心に働いています。とてもキラキラと、生き生きとしている姿が多く見られ、男女共にリネットのことが大好きになってしまうと思います。

『ビルシャナ戦姫』　遮那王／源義経

　もしも源義経が女性だったら、というif設定で展開される作品の主人公です。物語は義経が元服する前、幼名である遮那王を名乗っていた時期から始まります。そして、源平合戦に身を投じていくこととなります。

　女子でありながら、源氏の御曹司として育てられてきたため、口調はとても堂々としています。勇ましく、凛々しい。武術や馬術に優れ、頭脳も明晰。そして、とても情の深い女の子です。優しさ故に苦労することも多々。ですが、この人柄によって周囲から厚い信頼を得ています。人として、大変好ましい主人公だと思います。

『LoverPretend』　宇枝ちゆき

　脚本家になるため、日々作品制作に励む女子大生。脚本家志望でありながら恋愛描写が苦手で、これはちゆきの恋愛経験が皆無であることに起因しています。しかし、全体的な脚本のセンスは師が認める程であり、恋愛描写さえ克服してしまえば、コンテストで入賞することも可能な実力の持ち主です。

　ちゆきは勤勉で努力家ですが、既に家族を喪っていることから、一人で悩みや不安を抱え込んでしまうところがあります。普段はしっかり者なのですが、どこか危うさも孕んでいる感じですね。

　容姿や性格については、ファンタジー要素のない作品ということもあり、比較的普通の女の子といった描写がされている印象があります。しかし、夢に向かってひたむきに頑張る姿が素敵で、とても応援できる主人公です。